1990年代、ぼくは雑誌「Begin」の愛読者だった。
いまでも割とウンチク好きだったりこだわりが強いタイプなのだが、1990年代の偏執的ともいえるBeginは若かったぼくの教科書でもあった。確実に今のぼくの何パーセントかはBeginでできている。
そのBeginに、なんと掲載していただきました。
「100人をめぐる、これからのシン・スタンダード
モノ選びの賢人100人に聞いた
モノを持たない風潮の今、本当に価値のあるモノってなんだろう? 身の丈に合わないモノはいらないし、ファストな使い捨てモノなんてもっといらない! とはいえ一切無駄を省いた生活もなんだか味気ないような……。大切なのは、何を所有するかよりも、どう向き合うかという視点。モノ選びの賢人たちは今、何を選び、どんなライフスタイルを志向するのか? 100人への取材を通じて、これからのスタンダードを探ります。」
声をかけていただいたのはトレイルラン繋がりのイソさん。敏腕編集者にして、100マイル達人である。トレイルランニングやっていてよかった。
しかし、あまりのテーマの大きさとBeginということでビビり、悩んだ。コロナ禍以降に社会は変わることを強要され、新しい価値観にシフトしていく。その中で自分が選ぶべき銘品とは。
結果、2品をピックアップし、編集部に選んでいただいたのが、Alex Moulton APBだった。
MINIのラバーコーンサスペンションを開発したアレックス・モールトン博士がお城で作っている小径自転車。の、ライセンス版。お城製は高いんですよ、、、
実はAlex Moultonを知ったのもBeginだった。オリジナリティの高いデザインとストーリーに惹かれていつか書いたいと思いつつ、1999年に購入。そしてコロナ禍前の2020年2月にカスタムして、コロナ禍以降の都内の移動はほぼAPBだ。
ぼくは有名人でも業界人でもなく、普通のおじさん。そんなおじさんが若い頃愛読していた雑誌に掲載していただく。こんなうれしいことはない。
1990年代の自分に伝えたい。モノオタクの君、30年後、Beginに載るんだよ。
イソさん、Begin編集部のみなさま、ありがとうございました。
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