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BLOG - 渋井勇一(RASSLIN'&CO.代表 / Mountain Martial Artsディレクター)

スティーブ・ジョブスとエリザベス・ホームズ(THE DROPOUT)

みなさま、GWはいかがお過ごしでしょうか。

ぼくはインドア派なので、家に篭ってドラマを観ていました。

以前、WIREDの記事で知ったシリコンバレーの医療スタートアップ「セラノス」事件が、Huluでオリジナルドラマ化されていた。日本ではDisney+(スターチャンネル)で観ることができる。

WIREDの記事はこちらだけど、ドラマをこれから観る方はネタバレになるので、ドラマ鑑賞後に読むことをオススメする。

この物語の主人公は、エリザベス・ホームズという若き女性。スタンフォード大学在籍時から起業の意思が強く、大学を中退して19歳でセラノスを創業した。

エリザベス・ホームズを演じるのはアマンダ・サイフリッドで、プロデューサーも兼ねている。ビジネスパートナーのサニー・バルワニ役はLOSTサイードでお馴染みのナヴィーン・アンドリュース。他のキャストも海外ドラマ好きなら見覚えのある俳優が揃っている。

スティーブ・ジョブスに憧れ、黒いタートルネックを着用する女性起業家のスタートアップは多くの資金を調達。瞬く間にシリコンバレーの寵児、カリスマとなって注目を集めていくが、、、

その先はドラマを観てください。ただ50分×8話のうえ、実話ベースなので事件を知っていると最初からオチがわかってしまうので、少々の耐性が必要。

さて、このドラマは事実を基にしたフィクションであることを前提に、、、(事実を調べていくとドラマと異なる部分が多々ある)

ぼくが感じたのは、社会に対するアイロニーだった。

セラノスに出資した投資家。
セラノスの取締役や役員に名を連ねた大物。
女性ビリオネアと囃し立てるメディア。
スタートアップに集いカリスマに心酔する人々。
そして、世論。

エリザベス・ホームズはTimesで「世界で最も影響力のある100人の人物」に、Forbesでは「自力で億万長者になった最年少の女性」に選ばれ、時代の寵児となっていく。

その過程で本質に目を向けていた者は少なく、事後から見れば不可解とも思える巨大な「嘘」が高く評価されていたという事実。そこには社会的評価ではなく「自分で判断する」という視点が決定的に欠けていた。

結果的にエリザベス・ホームズはすべてを裏切っていたのだが、(擁護するわけではないが)その責任は本人だけにあるわけではない。これはぼくらへの学びでもあり、言葉でもなく、虚構でもなく、本質を見る目を養わなければならない。

エリザベス・ホームズはアップルスタジオでもオリジナルドラマ化されるとの報道もある。こちらは本作にも出ている事件の真相を報道したジョン・キャリールー著「BAD BLOOD シリコンバレー最大の捏造スキャンダル全真相」を映像化するらしく(実際に進行しているかどうかはわからないが)、楽しみである。

彼女が憧れていたスティーブ・ジョブズは、2013年「JOBS」、2016年「STEVE JOBS」と二度映画化されている。

映像化という意味ではスティーブ・ジョブスと並ぶかもしれないエリザベス・ホームズ。ただし、前者は成功者としての物語であり、後者は失墜の物語。

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