富士山を巡る100マイル（160k）の壮大なトレイルランニングレース「ULTRA-TRAIL Mt. FUJI（UTMF）」。
先週末に開催された2022年大会に、スタッフとして参加した。
■ UTMFこどもの国-富士宮区間スイーパー／二十曲峠エイド峠運営
今年は大きなトラブルもなく、無事に大会を終えることができた。
なんと実行委員長の鏑木毅さんが初めてレースを走られた！（いつもは運営側なので）
鏑木さんは日本を代表するトレイルランナーにしてレジェンド。その鏑木さんが飛行機から富士山を見ていて、周りを一周するルートが見えたことから生まれた100マイルレースがUTMF。
初回大会は2011年に予定されていたが、震災で中止。2012年に第一回大会が開催され、今では多くのトレイルランナーが目標とする名実共に日本一のトレイルランニングレースだ。
当時を思い返せば、大会が発表される前からトレイルランナーの間で日本で開催される100マイルレースの噂でザワついていた。その頃は100マイルレースといえばモンブランを一周するUTMB。しかし日本から行くには時間もお金もかかる。「日本に100マイルレースがあれば、、、」。そう思っていたトレイルランナーは少なくなかっただろう。
その時の気持ちを当時のブログから一部抜粋。
「記念すべき日本初（※）の100マイルレース。日本中のトレイルランニングを愛するランナーが集まって来る。UTMFには海外から招待ランナーも来るだろう。
日本最大のトレラン祭。多分、その日、その場所にいなかったら後悔する。そう思ったら、やっぱりエントリーすることにした。トレランを知って、そして始めて一年。そのタイミングで記念すべきレース開催という幸運に感謝しなければ。」
（※）実際には日本初ではない。
とはいえ、この時はUTMFの参加資格がなく（たしか「50kトレイルレースに2回完走経験がある」とかそんな感じだった）、ハーフレースであるSTY（82k）にエントリーした。
実は、それ以降、毎回なんらかの形で参加している。
■ 2012 STY参加（完走）
■ 2013 UTMF参加（DNF）
■ 2014 STY参加（DNF）
■ 2015 運営サポート（精進湖-二十曲峠-富士小学校）
■ 2016 UTMF精進湖-本栖湖区間スイーパー／二十曲峠エイド運営（悪天候で中止）
■ 2017 大会開催中止
■ 2018 STYこどもの国-粟倉区間スイーパー／二十曲峠エイド運営
■ 2019 UTMFこどもの国-富士宮区間スイーパー／二十曲峠エイド峠運営
■ 2020 大会開催中止
■ 2021 大会開催中止
■ 2022 UTMFこどもの国-富士宮区間スイーパー／二十曲峠エイド峠運営
うん、ブログに書いておくと振り返る時に便利。
こうして振り返ると、大会自体は10年目だけど、開催は8回目。毎回天候に翻弄され、コースが変わり、ルールが変わり、それだけで自然をフィールドとしていくつもの自治体をまたぐ100マイルレース開催の困難さを感じることができる。
でも、それもまたよいのではないかなと思う。ポジティブに受け取れば「完成しない=いつまでも新鮮な気持ちで挑める」レースだし、困難な課題をクリアして大会を開催する事務局の熱意にはあたまが下がる。日本中からトレイルランナーが集まり、多くのトレイルランナーが目標とする国内最大のトレイルランニングレースをなくしてはいけないのだ。
さて、UTMFが初開催された2012年は、ぼくのブランド「MOUNTAIN MARTIAL ARTS」が生まれた年でもある。UTMFとMMAは、実は同級生なのだ。
UTMFの誕生で日本国内でもトレイルランニングの認知度と熱は高まり、ぼくのブランドもよい影響を受けているのは間違いない。そして、ぼくら世代のトレイルランナーにとって、UTMFは欠かせない存在だ。
UTMFと共に、ぼくら世代のトレイルランナーもMMAもこの10年を歩んできた。これからも共に成長していきたい。
「こんなに面白いこと、そんなにないよ、世の中に。」
11年前、「その日、その場所にいなかったら後悔する」と思いSTYにエントリーして、今も同じ気持ちで大会に参加している。選手でもスタッフでも、最高に楽しい大会だから、来年もその場にいるだろう。
参加されたランナー、サポーター、関係者のみなさま、おつかれさまでした。また会いましょう。
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