毎週「ガイアの夜明け」を見ている。日経系の番組で仕込みも多そうなので100%信用しているわけではないが、他業種含めて多くの情報をインプットすることが自分へのフィードバックに繋がることもある。
今週はアパレル特集で、コロナ禍による影響が大きいアパレル業界で苦戦する三陽商会と好調のGUの各々の取り組みという内容だった。
内容以上に気になったのが、ファーストリテイリングの服が「普通」という状況になっていることだった。
「ユニバレ」という言葉に聞き覚えがある方もいると思うけど、ぼくら世代では低価格帯の服は「代替え品」だった。しかし、それから数十年。もともと品質のコストパフォーマンスが高く、加えてファッションブランドやアーティストとのコラボレーションで付加価値を高めるファストリはファッション雑誌やYoutube、InstagramなどのSNSで大人気。コロナ禍にあっても増益で死角なし。
ただ、長く洋服好きでいるともっといい服があることを知っている。昔はそういう方が多かったと思うのだが、今は(極論だけど)日本中ファストリの服を着る人ばかりだからそこに目がいかない。「もっとよい服が欲しい」ではなく「これがいい」で完結してしまう。
ファストリがデフォルトの世界。ファッションのルールを変えてしまったのだ。
もちろん、それはファストリの企業努力の結果であり、本当に素晴らしいと思う。ぼくが知る中では間違いなく国内アパレル歴代ナンバーワン企業だ。加えて長期の緊縮財政政策による国内経済停滞や、娯楽の多様化も追い風となっているのだろう。所得の中の衣料比率はおそらく以前ほど高くない。
対する既存アパレルはファストリが為してきた以上の努力をしなければ再びルールは変えられないのだから、相当高いハードルではないだろうか。少なくても、ファストリの後追いや真似をしていても追いつくことすらできない。
つまり、いま低価格戦略を進めているアパレル企業は厳しいと思っている。やるべきことは、ファストリとは異なる価値観、ファストリと共存できる価値観を生み出すこと。
答えは、、、
各自考えましょう。
PS:ファストリも「普段使いできるデザインとスポーツに使える機能性」というコンセプトでスポーツユーティリティウェアというラインを展開している。(規模感は全然違うけど)ぼくも答えを考えなければならない。でも大手企業の参入はぼくにとって追い風。
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