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運動歴のないぼくが2010年にトレイルランニングを始めて思ったことのひとつが、

「なんでボーダーのTシャツがないのだろう」

だった。

ボーダーTシャツは日常着としては定番中の定番。フレンチカジュアルやマリンスタイルの雰囲気を奏で、主張過ぎないのでどんなコーディネートでも合わせやすい万能アイテム。ランニングや登山でも使いたいじゃない。

ということもあり、2012年にMOUNTAIN MARTIAL ARTSを始めるにあたり、作りたいプロダクトのひとつが「走れるボーダーTシャツ」だった。しかし、いわゆるボーダー生地は異なる色の糸を織ることで柄を出している。それはすなわち生地からオリジナルで作らなければならないという高いハードルがあり、そもそも存在していないのは走れる機能を有することも簡単ではないのかもしれない。

きっかけは2014年に作ったデニムランパンだった。「デニムをプリントできるなら、ボーダーもプリントできるのでは」。そんな発想から、機能素材にボーダーの服を全面プリントしたボーダーTが誕生したのが2016年。

その時の展示会で「???」が飛び交っていたのが忘れられない。なにしろそれまで存在しないプロダクトだったのだ。

でも、ぼくが思っていたよりも多くのランナーが共感してくれて、すぐに完売した。もちろんぼくもお気に入りで、街ランから夏山登山、海外のトレイルランニング、そして普段着とヘビーローテーション。色違いで何枚も所有していたいTシャツだ。

それからボーダーTはMMAの定番になった。2018年にはベースの素材をPOLARTEC Power Dryに変更。POLARTECにボーダーをプリントするブランドは世界的にもMMA以外にはないようで、面白がってくれて生地の国際展示会のPOLARTECブースに展示してくれた。名だたるグローバアウトドアブランドに混じって日本の小さなインディペンデントブランドのプロダクトが展示されるのは光栄以外のなにものでもない。

今シーズンも引き続きPOLARTEC Power Dryを使用。肌触りがしなやかで着心地がよく、速乾性とUV機能を持つだけではなく、リサイクル素材なのだ。機能とデザインと時代性のバランスの良さ。そして最高の着用感。MMAとPOLARTECの化学反応だ。そんなPOLARTECをリスペクトして今年はデカタグバージョン。

アクティビティではアウトドア風やスポーティーなプロダクトが当たり前の景色。そうしたデザイン文化なのだろう。でもボーダーは日常の中の当たり前の景色。アクティビティも日常も行き来できるボーダーTシャツは、その間にある壁を簡単に飛び越えられる万能でシームレスなプロダクトなのだ。

MOUNTAIN MARTIAL ARTS director
渋井 勇一

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