BLOG - 渋井勇一(RASSLIN'&CO.代表 / Mountain Martial Artsディレクター)

理想のデイリーウェア(スウェット編)

MOUNTAIN MARTIAL ARTSがブランドスタート時よりデイリーウェアを作り続けているのは、

「アクティビティのある生活の楽しさ」

というメッセージをWEBやプロダクトを通じて発信し、ユーザーのみなさまの“体験の質”を上げていきたいから。
(Kさんの言葉をお借りして)

前回の続き。

さて、今販売している秋冬商品を企画していたのが、今年の春頃。新型コロナ禍による緊急事態宣言により家で過ごす時間が増えていた。

家で着るのはだいたいスウェット。MMAでもこれまで厚手の吊り裏毛から薄手のものまで作ってきたので着るものには困らないのだが、厚手(ヘビーウェイト)だと一日中着ていると少し負担を感じるし、薄い綿素材だと寒さに弱い。で、

中肉厚のスウェットが欲しい、と思った。

・一日中着ていても負担にならない
・ほどよい保温性
・そのままの格好でも出かけられる
・レイヤリングしやすい(上着を羽織っても窮屈感がない)

という意図で中肉厚のスウェット生地を探していたところ、出てきたのが“抗菌・抗ウイルス加工”を施した「CLEANSE®︎」の裏毛スウェット。厚さもほどよく、着用感も軽い。そして、抗菌・抗ウイルス。

抗菌・抗ウイルスというとインフルエンザや新型コロナをイメージするけど、それ以外に地味に効くのが、室内干しした際に匂いがつきにくいこと。室内干しの独特の匂いは雑菌が原因なのだが、「CLEANSE®︎」は抗菌作用で雑菌も増えにくい。

形状は部屋で着ることを考慮して、なるべくシンプルに。MMAは凝った仕様やディティールが多いのだが、シンプルにすることで価格も抑えられる。

トップスはプルオーバーのフーディー。長時間の着用でも快適に過ごせるように、身幅に余裕を持たせたゆとりのあるシルエット。

フーディーは昔から古着などたくさん所有してきたが、毎回「イヤだな」と思うのがフード部分の紐。ブラブラして食事の時に皿に入っちゃったり、少しウザい。切ってしまうこともあったのだが、MMAではアウトドアウェアに使われるドローコードにしている。見た目もスッキリで、機能的にも不便ない。

腹部のポケットは左右別のラウンド型。主張し過ぎずに、ハンドウォームの機能を果たす。そしてラウンドは見た目にもやわらかい印象になる。

ボトムスは動きやすいクライミングパンツをベースに

・長時間の着用で負担のないように余裕のあるヒップ周り
・座っていても背中が出にくいようなハイウエスト
・座った際にヒップにかからないように左右それぞれの端によせるスマートフォンサイズのポケット

こちらも凝り過ぎず、でもシルエットやディティールは使い勝手を優先したデザインを心がけた。

トップス、ボトムスともに「家から街までシームレスに使える」ということで、「HOME←→TOWN」とシンプルにプリントした。MMAが考えるワンマイルウェア。

スウェットのフーディーやパンツは多くのブランドが作っている。服の中でも定番中の定番といえる。それでもあえて自分のブランドで作るのには意味がある。

派手なプリントをしているわけではないし、たくさんポケットがついているわけではない。でも、素材もディティールも時代に合わせて創意工夫を詰め込んでいる。着ていただければ、MMAのプロダクトがライフスタイルの視点に沿って作られたリアルクローズだと実感していただけるはず。

そして、“体験の質”が上がったのならうれしく思います。

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