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破壊、崩壊の魅力

こんにちは。スタッフのNanakoです。

先日、原美術館へ行ってきました。歴史ある美術館ですが2020年末に閉館予定(新型コロナウイルスの影響で2021年1月までとなった)ということで、この際しっかり味わおうと出向いたわけです。

事前予約が必須となっており、人数調整が行われていました。日本の大きな美術館で開かれる企画展にありがちなのが「止まらないで順路に沿ってお進みください」というようなアナウンスが入ること。自分の順序で見たいし、なんならよかった作品は戻ってもう一度見たいものですよね。

完全予約制というのは初めての体験でしたが、周りを気にする事無く自由にゆったり館内を回れてとても気分がよかったです。とても充実した時間を過ごすことができました。

これは今回の展示だけの対応なのか、いつものことなのかわからないのですが館内の撮影が禁止されていて、その点においても好感がもてました。

見たからには写真に収めたくなるのが人情というもので。(私だけ?)展示へ行くと最低でも1枚は撮ってしまうのですが、今回はそうもいかないので作品とその空間を存分に堪能。写真に収めることが必ずしも悪とは言いませんが、かなり気を取られていたのだなあと実感しました。

鑑賞を終えた後は中庭に面したカフェ、「カフェ ダール」へ。ワインを飲みながら中庭に設置された作品を眺めるなどしました。良空間。品川にいることを忘れそうでした。

原美術館は建築家の渡辺仁によって建てられ、渡辺仁氏が建設した建物は原美術館の他、現和光や東京国立博物館などが特に知られています。

建物はすべて取り壊しになってしまうんでしょうか…だとしたらかなり切ない…。

…建物を壊す、ってかなりのショックがありますよね。劇的ビフォーアフターでも取り壊しの作業を見ていると胸が熱くなりませんか?

実は建物を破壊する様子やそのための準備に携わる人々などをまとめた写真集があるので紹介したいと思います。これです。

Alina Schmuch “SCRIPT OF DEMOLITION”

大型建築物を安価で容易に、また人件費を掛けずに短期間で解体できる爆破解体は綿密な計画によってとり行われる。爆破自体は数秒であるが計画には何週間もかかるものもあり、経験がものを言う作業とも言える。 本書は主な表現手段として写真を使うアーティスト、アリーナ・シュマック(Schmuch)が爆破解体という仕事やその作業の様子を写真や図面を用いてまとめた一冊。 彼女は、このプロジェクトで建物の解体を生業とするフィンク一家の大規模なアーカイブの写真をもとに作品を制作。8mmフィルムからデジタル写真まで様々な画像生成手段によって明らかに芸術とは全く関係がない基準に従って記録された煙突、TVの電波塔、建物の爆破解体シーンなどが収められている。

どうですか。この爆発具合。

建物が壊される瞬間がこんな風に本にまとめられているのってなかなか珍しいと思います。

面白いといったら不謹慎なような気もするけど、

つい見入ってしまいます。しかもなんだかんだで気持ちが良くなってる自分もいるというか、、。

写真も面白いのですが、私的推しポイントはこちら。

爆発計画の図面なども掲載されていて、まず情報としてまたグラフィック的にも興味深いです。ただ闇雲にぶっ壊せばいいわけでもないのね、、という。(当たり前ですが!危険だし!)

妙にアナログチックなところも面白い。

イライラした時に見ると、イヤなこともぶっ飛ぶかもしれません☆

気になった方はこちらからどうぞ。

暑さが厳しくなってきましたが、体調に気をつけておすごしください〜。

Staff Nanako Toriya

SALT AND PEPPER

 

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