こんにちは。
スタッフのNanakoです。
最近友人たちがこぞって
“街で見つけたおもしろ写真”とか“ゴミ”とか
を撮りためるアカウントをInstagramに作っていて、これはなにかのムーブメントなのか?とハテナがいっぱいの私です。私の周りの人だけなのか…どうなのか。
Photoshop をはじめ、スマートフォンの加工アプリが進化して誰でも「うつくしい」写真を撮れるようになった今だからこそ、加工なしの本当の世界を写し撮りたくなるのかもしれないなぁと推測したり。でも「写真」ってその時点で加工された世界だと思うんですけどね。
そういった写真って、はじめは物珍しくて目を引くこともあるのですがだんだん情報の面白さでしか勝負できなくなってくるように思います。
それがいいのか悪いのかはわからないですが、面白さも美しさもバランスが取れているのが個人的には好みです。
なので今回は
私的!美しさと面白さのバランスが絶妙な写真集
をご紹介します。こちらです。じゃん。
Luigi Ghirri “Colazione sull’Erba”
イタリアのカラー写真界のパイオニアでもあるルイジ・ギッリの作品集。本書は、後にギッリの全作品を見渡す際の基盤として掲載作品を独自の手法でカテゴライズする編集で作られた初めての作品である。softcover, 176 pages, 200 x 270 mm
ルイジ・ギッリ(1943-1992)はイタリア、レッジョ・エミリア県スカンディアーノ生まれの写真家。コンセプチュアル・アーティストたちとの共同制作をきっかけに写真を始めた人物。
1980年以降は、主にイタリアの風景と建築、とりわけ生涯暮らしたレッジョ・エミリア周辺の風景をテーマに活動。建築家アルド・ロッシとの共同制作や画家ジョルジョ・モランディのアトリエ撮影など、室内のテーマにも取り組んだ。また展覧会や本の企画者としても才能を発揮し、1977年には、妻パオラ・ボルゴンゾーニ、ジョヴァンニ・キアラモンテらと共同で出版社Punto e Virgolaを設立、出版者として同時代の写真家の作品集づくりにも尽力したことでも知られる。1992年、自宅兼アトリエのあるレッジョ・エミリア県ロンコチェージにて急逝。享年49。
彼の作品は、絵葉書のような懐かしさがあります。
優しい色使いかつミニマムな写真で、今現代に生きる私たちの心をも動かします。
ぱっと見る限りは至って日常的なモチーフが写されているように見えますが、よく見てください。
不穏とまではいかないものの、奇妙な雰囲気がムンムンしてませんか。非現実感もあり。
ただそこにある、を超えているように感じます。
おもしろさと美しさのバランスが素晴らしい。見たことない景色がここにはあります。
こちらウェブショップでもお取り扱いしておりますので、気になった方はぜひ。
staff Nanako Toriya
SALT AND PEPPER