前回、ここのブログでスタッフのMayukaが書いていた、
写真集やzineを選ぶ際に惹かれる自分なりのポイントについて。
私も考えてみました。
私は…
「花」かも。
主役としてじゃなくても、脇役としてでも花がどこかに写りこんでいると自然と目にとまっているような気がします。
実際、花は写真の被写体や絵画のモチーフとしてもよく起用されているし、
SALT AND PEPPERでも花を被写体とした写真集やzineを多く扱っています。
※Maxwell Anderson “Flower”
※Steffen Grap ”SLINKY/KKEOJYEO”
過去にバラをテーマとした絵画の展示を行ったこともあります。
※”ROSES” by Koji Yamaguchi 2018.4.26-5.26
そんな花に反応しがちな私が、
題名に惹かれ、これまで何度も観ている大好きな映画があります。
「ウォールフラワー」
原題“The Perks of Being Wallflower”
今日はこの映画をちょこっとご紹介。
2012年公開のアメリカ映画で
原作はスティーブンチョボスキー著の青春小説。
主演はローガン・ラーマン、エマ・ワトソン、エズラ・ミラー。
とにかくこの3人演じる登場人物があたたかくて、優しくて、とても魅力的なのです。
(演技もほんとに素晴らしい!)
“Wallflower”とは、直訳すると「壁の花」。
もっと噛み砕いて訳すと、
「パーティなどで人の輪に入れず、壁際に飾られた花のようなはみ出し者」。
アメリカの高校、青春時代では、ダンスパーティやプロムは欠かせない(らしく)、グループ行動が重視されるスクールカーストが背景にある(らしい)中で、
このWallflower (壁の花)=はみ出し者
と言う言葉が生まれたのはなんだか納得できます。
この映画は、いわゆるアメリカ青春ものです。
ただ、よくあるキラキラと眩しく、恋愛、友情、未来への希望と不安を描くだけの甘酸っぱい青春ものではなく、根底にとても重いテーマが潜んでおり、ところどころで胸を締め付けられる場面もあります。
もともとは題名だけに惹かれ、前情報なしで公開して直ぐに映画館へ観に行った私は、
冒頭で「これは当たり!」と胸が高まりました。
何故かと言うと、オープニングで流れるThe Samplesの「Could It Be Another Change」が映像にとてもマッチしていたから。
この映画はサントラもいい。
そして何よりも登場する人物がほんとに魅力的。
(アベンジャーズエンドゲームで戦っていたあのヒーローもとても良い役で登場してます。)
「君はいつも壁際で物事を見極めている。壁の花だ。」
優しいパトリック(エズラ・ミラー)が、まわりの人たちから「壁の花=はみ出し者」として仲間はずれにされている主人公チャーリー(ローガン・ラーマン)にかけたこの言葉。
パトリックのように、
ネガティヴに使われがちな言葉をポジティブな言葉に変えて伝えることができる人って魅力的だなと思います。
この「ウォールフラワー」はそう言ったあたたかい気持ちにさせてくれる映画です。
おススメです。
ただ…
最後まで重いテーマの部分は明確にはされないので、
起承転結がはっきりとした映画が好きな方にはオススメできないです。(きっぱり)
スタッフ P