BLOG - 蔡 俊行(フイナム発行人)

雨のクリスマス

 2週間ほど前ラジオでジョンカビラさんが、クリスマスに雪が降ったのは41年前の1984年というようなことを言っていた。ネット情報だから不確かかもだけど、ともかくホワイトクリスマスはもう何十年も東京には訪れていない。今日のこの雨もAIによると1989年(平成元年!)以来だというから驚く。クリスマスは晴れの特異日だったわけだ。

 他方、北海道や北陸の都市では雪は珍しくないだろう。ホワイトクリスマスを楽しみたいなら旅に出るしかない。

 初めて南国でクリスマスシーズンを過ごしたのは、確か香港。忘れたけどなんかの仕事の取材で訪れていた時だ。生暖かい気温下でのクリスマスデコレーションというのは妙な生ぬるさがあった。南国と言えば、ホノルルマラソンも12月開催なので、街はクリスマスデコレーション。サーフボードにのったサンタという類型的なイメージがすぐ頭に浮かぶ。

 ともかく最後のホワイトクリスマスin東京はバブル絶好調の頃だったようだ。当時は男が女を食事に誘ってデートするというのが常識のようになっていて、赤坂プリンスなんてのは一年前から予約が埋まってるという噂もささやかれていた。この日に何をあげるか、どこでデートをするかという企画が雑誌ポパイやホットドックプレスの定番だった。夜、仕事をしているとか一人で過ごすのはある種負け組扱いだった。

 失われた30年とか40年とかいうけれど、こうした浮かれた行為も今日では完全に失われている。

 うちのスタッフたちも冷静なもので、この日に浮かれたりしている者はいないように思われる。もしかするとかかる期待を押し殺しているだけなのかもしれない。なんだかもっと盛り上がっていってほしい。日本の景気のためにも、少子化解消のためにも。閉塞感とまでは言わないが、もすこし楽しく行こうぜ。

UPDATE BLOG

ブログトップもっと見る