BLOG - 蔡 俊行(フイナム発行人)

サウナドアのラッチ

 2年前の夏の終わりに日本橋の浜町にサウナ併設のランニングステーションをオープンした。当社とフイナムランニングクラブ♡が運営する「ととけん」だ。

 ランニングステーションにサウナが併設されたというコンセプトであるけれど、サウナが好きな人から見るとサウナにランニングステーションがくっついているようにも見えなくもない。

 この施設の設計や準備にあたってかなりの時間をかけて調査、相談などを専門家の方や行政にさせてもらった。施設のある中央区は男女が混浴できない条例があるとかそんなのとか。なので当初のコンセプトにあった着衣の男女混浴イベントなどができないなどとわかったり、それなりの知識やノウハウを蓄積した。

 その後、そう多くない施設からも出店のお誘いのようなものをいただいて、いろんな企画を実現化するためにはいろんな役所の許可を取らなくてはならないということの学んだ。許可を取るというのは間違いだな。役所の目をゴマカすと言った方がいいか。

 例えば上の混浴については、サウナには水風呂があるのでそれをプールと申請し、プール付きのサウナということにすれば通るとか。実際にそんなことはしなかったけれど、こういう役所と民間業者の間は知恵比べというか屁理屈というか、無理を通せば道理も引っ込むというやつだ。

「ととけん」の設計、施工においては中央区の保健所、消防署の指導を仰いだ。避難階段がないビルなのだったので、わざわざ外階段をいちから設置した。特に消防からの施設への指示は厳しいものだった。

 なのでこのたびの赤坂でのサウナの事故(事件?)は、いったい何が起きたのだろうという疑心の方が先に立った。うちがサウナをやっていることを知っている知人からは、大丈夫かというご心配をいただいているけれど、ととけんのサウナ室は内側から押し開けるドアでそこにノブや取手、ラッチなどはない。たしかそれは付けちゃダメだという指導を受けたような気もする。

 それはともかく。小さなお子さんを残して犠牲になった方とその親族、友人、関係者の皆様にお悔やみ申し上げます。

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