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BLOG - 蔡 俊行(フイナム発行人)

ベーシックインカム

 友人が還暦というので、昨夜は小さな宴を開いた。懐かしい面々が集まり、深夜まで静かに盛会となった。

 その友人は某出版社に勤めていて、この会社のルールでは61歳の誕生日の前の日が定年退職の日となる。つまり残り一年弱をもってこの友人はリタイアだ。年金をもらえるようになるのは少し先の63歳から。さらに先延ばしすると月々の支給金額がすこし増えるというオプションもあるという。いずれにせよ最低2年間は無収入である。

 退職金があるとはいえ、人生100年時代を考えると不安だろう。年のせいか最近こんな話を方々で聞く。

 会社員で厚生年金や企業年金を払ってきたこの友人のような人はそれなりに年金をもらえるが、個人事業主としてフリーランスで働き、年金などを払っていない人は大変だ。この国民年金を払っていない人って意外と多い。

 華々しく30代、40代で活躍したフリーランスの人が50も半ばになって仕事が減って大変だという話もよくある。この先60代、70代になったらいったいこういう人たちはどうすればいいのだろう。

 竹中平蔵氏がベーシックインカムを導入しようと提言しているとネットのニュースで読んだ。生活保護や年金まわりの手続きが不要になって事務処理が減るし、ぼく個人もベーシックインカムに賛成なのだが、導入するにはものすごく高い壁がそびえているのは火を見るより明らか。何十年も年金払ってきた人からすると、支給金は減額になる。システムを変えるのは針の穴にラクダを通すより難しい。

 昨夜のメンバーもこのベーシックインカムには懐疑的だった。多勢に無勢でぼくは口を閉じていたのだけど。

 多くの人が納得できるフェアなセーフティネットってないものかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

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