緊急事態宣言を明日出します、と言われてもねえ。なんでその瞬間ではないんだろう。まだ決まってないあれこれがあるのなら、それは明日に回せばいいだけの話。緊急事態だからまずは外出控えてねでいいのではないかと意地悪な思考が頭をもたげる。
テレワークと通常ワークの半々、そして夜の会食が全部吹っ飛んだので時間が余っている。こういうときこそ、観られなかったドラマシリーズをやっつけてしまおうと、最近公開された「オザーク」のシーズン3を完走した。もっと話題になってもいいくらいおもしろい作品。
そしてもうひとつ、いま最中なのが「アンオーソドックス」というニューヨークの超正統派のユダヤ教に生まれた女性の話。
この宗派の人は「ハレーディーム」と呼ばれ、イディッシュ語を主言語として話す強硬右派である。ユダヤ教の教義を学ぶことが最優先で近代的な教育などに否定的。働いていない人が多く、女性は子供を産む道具にしか思っていない前近代的な思想。
黒い帽子にもみあげを長くしてカールしている黒い服を着ているユダヤ男性をニューヨークのダイヤモンドストリートあたりで見かけることが多いが、それが彼ら。「オーソドックス」とも呼ばれる。
物語はそんな家庭に生まれ育った女性が主人公だ。
まあ内容は見ていただくとして、思想はともかく彼らの、特に女性の服装やアクセサリーがなんともかわいい。オリーブ出身のスタイリストさんたちのど真ん中ストライクとでもいえばいいのか、ハマる人には感激ものだ。
知っている俳優さんは誰も出ていないが、こういう作品ができるのが、配信サービスの強み。どんどんマイノリティの世界について教えてほしいもんだ。
などと思いつい調べ物をしていたら、彼らはバースコントロールしないので子が多く、イスラエルではどんどん人口が増えているという。もしかすると彼らがマジョリティになる日も近いかもしれない。
