映画「彼らは生きている」観た。来週のアカデミー賞でどれかのカテゴリーで受賞確実の「1917」と、第一次世界大戦の西部戦線の塹壕戦を舞台にしているところが共通している。しかし前者はドキュメンタリー。古い映像を最新の技術でリマスターというか着色して、古いフィルム独特のカタカタした早回し的動きを、実にスムーズに現代の技術で撮った映像のように修正している。100年前のフィルムがまるで最近撮ったようなリアルさなのである。リアリティさは、もう圧巻だ。
出てくる兵士たちの歯並びが悪い。そして汚れている。最前線で戦っている最中とはいえ、やはり100年前の衛生事情と出身階級がナマナマしい。「1917」もすこし先に観させてもらったが、すごくリアルに作っているとはいえさすがにこの現実味はない。
監督はピーター・ジャクソン。「ロード・オブ・ザ・リング」が代表作だ。
彼のおじいさんが、一次大戦に出征してその話を小さい頃から聞いていたのをきっかけにこの映画を作ったという。
しかしコンピュータで昔のフィルムをスムーズなスピードで放映するという技術がこれで確立されるなら、チャップリンの映画などもスムースに再生できるということか。でもそうなるもまた違う問題も生じそうである。あれはあれだからいいというような。
ともあれ、いま公開中です。