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BLOG - 岡田哲哉(グローブスペックス 代表)

イタリアのMIDO展に行ってきました。

イタリア、ミラノで毎年開催される国際メガネ展示会「MIDO」に行ってきました。もう30年ほど毎年行っている世界最大級のメガネの展示会で、20代の頃、初めて訪れた海外のメガネの展示会も「MIDO」でした。

「グローブスペックス」の代官山店が2017年、渋谷店が2018年、2年連続で世界一のメガネ店として「Bestore Award」を授与されたのはこの「MIDO」においてのことなので、「グローブスペックス」にとって「MIDO」は特別なのです。

3年前、20203月に「MIDO」に向かおうとしていたところ、日本を発つ2日前に通知が来て「謎の疫病の感染が蔓延し始めたため、2020年度のMIDOは中止です」と知らされました。新型コロナのパンデミックの始まりでした。

それ以来3年ぶりに訪れた「MIDO」です。昨年も開催されていたそうですが、まだコロナ禍の状態が悪かったため、アジアやアメリカからの訪問は少なかったようです。今回はだいぶ従来の賑わいが戻っていました。

パリでは必ずお気に入りの店でタルトタタンを食べる習慣ですが、ミラノではずっとこのお店のパスタを食べに来ています。代々ミラノに住むミラノっ子に教えてもらった老舗です。絶品ですのでミラノに行くことがあったら試してみてください! オススメはシシリアーナとペペロンチーノです。

フランスの「アン・バレンタイン」は今回もクリエイティビティにあふれる新作を数多く発表していました。特に印象に残ったのはメタルでアセテートが持つボリューム、レイヤー、発色を表現したシリーズです。

「アン・バレンタイン」は他にも数多くの魅力的な新作を発表していました。

「レスカ・ルネティエ」は今まであまり無かったスクエアのスタイル2型が新鮮でした! 60年代くらいのフレンチアイウェアに見られるスタイルですね。格好良いです!

デザイナーのジョエルはいつも非常に陽気です! 最後の写真のレストランも非常に美味しかったです。熟成肉を出すお店です。

ポルトガルのブランド「VAVA」はテクノ、近未来をテーマにしており、トレンドとは一線を置きながら独自のポジションを確立してきました。こういうメガネを掛けるとまた違った見え方や服との組み合わせも広がっていきますね! 渋谷店で紹介していますが、新たに京都店でも春から取り扱いを開始します。

また今回の「MIDO」で印象的だったのはデザイン性の強いいくつかのブランドが別会場で行っていた「EYELoft」という展示会でした。センスの良い建築とインテリアのショールームを借りて行っていたため、展示会を行うには非常に良い会場でした。

デザインが異なる一つひとつ部屋をブランドごとに使用しているため、各部屋を見て回るだけでも楽しい会場でした。

またこの会場に来て分かったこととして、コロナ禍の3年間海外に出られないでいる間に、海外のデザイナーたちも新作紹介の場が限られていて、ヨーロッパやアメリカに留まっていたブランドがいくつもあったのです。そのようなブランドの紹介を複数受けましたが、そのうちの一つがかなり良かったので買い付けしました。到着したらまた改めてご報告しますので、お楽しみに!

EYELoft」では特に「lazare studio」の新作が良かったです! 昨年、NYで出会ったフランスのリヨン発のブランドです。デザイナーのAlexandreは毎回非常にオシャレです。

ネックレス型グラスホルダーをデザインする「LaLOOP」のエリザベスとも春に日本で紹介する多くの新作の打ち合わせを行ないました。魅力的な新作の発表を日本で行いますのでご期待下さい!

3日間の「MIDO」の後はドイツに向かい、スターリングシルバー製のメガネを作っている「ゲルノット・リンドナー」の工場に向かいました。ゲルノットとも3年以上ぶりの再会です。

ミラノは東京と同じような気温でしたが、ドイツ最東端の町Passauは最高気温が2度くらい、最低はマイナス8度ほどだったので、かなり寒かったです。ドナウ川のほとりに泊まりました。下の写真に写っているのがデザイナーのゲルノットです。

ドイツに来たらやはりビール! バイエルン地方の名物「白ビール」と豪快な肉料理からスタートしました。

いくつかの課題や懸案事項を話し合った上で新作の紹介を受けましたが、非常に素晴らしい内容でした!

一つは「ダブルブリッジ」。一般的にダブルブリッジというとティアドロップやパイロットグラスなどのサングラススタイルを思い浮かべがちですが、この新作の「ダブルブリッジ」はパントゥやオクタゴンなどクラシックな玉型に、見たことのない独特なダブルブリッジを組み合わせています。この変わったダブルブリッジとクラシックな玉型との相性が抜群に良いのです。ゲルノットは世界的に有名なアンティーク眼鏡のコレクターでもあり、古いメガネの構造やディテールに精通していてヨーロッパの業界誌に連載記事を書いていましたが、この新作にもその知識と見聞が存分に生かされています。見たことのない玉型とブリッジの組み合わせですが、クラシックなメガネの美しさの方程式を完全に理解しているデザイナーならではのセンスが生かされた新作といえます。

写真の2モデル以外にもバリエーションがあります。

もう一つは「インナーリム」。既存の一山式ブリッジのシリーズである150番台のモデルと組み合わせるオプションで、スターリングシルバーのリム(縁)の中にアセテートのリムを嵌め込むものです。既に150番台のモデルを持っている方は、このインナーリムだけ付け足してご自分のメガネをアップデートさせることもできます。私がよく着用しているメタルメガネも「ゲルノット・リンドナー」のモデル157ですが、これにインナーリムを組み合わせるとこうなります。全く違うメガネに変身しますね!スターリングシルバーのフレームとの相性も素晴らしいです。

他にも型と色のバリエーションがあります(これらの写真以外にも)。

今回のイタリアとドイツでは他にも数多くの新作をセレクトしています。春から初夏に向けて順次ご紹介して行きますのでお楽しみに!

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