1週間アメリカに行ってきました。小学生の時には親の転勤で、20代の時には自分の転勤で2回NYに暮らしましたが、今も展示会のため毎年、この街を訪ねています。ずっと変わらない部分と毎年新しくなっていく部分が垣間見えるので、何度行っても楽しい街です。今回は来年予定している新しい店舗の準備と夏休みを兼ねて行きました。今回は面白かったところ、ゲットできたもの、美味しかったお店などをご紹介します。
Woodstock
小学生の時にあの伝説的なロックフェスであるウッドストックのコンサートが行われましたが、今も街はその面影が残っていてタイダイのTシャツを置く店や、至る所にピースマークやエレキギターが飾られているヒッピーっぽい空気に溢れています。今も歩いている人たちはヒッピーっぽい感じの人が多いのですが、一つ驚いたのが自分でウッドストックのヒッピーをイメージしてデザインしたサングラスとほぼ同じサングラスを実際に掛けている、とてもヒッピーっぽい人を街で見掛け、デザインしたイメージにズレは無かったんだな!と嬉しくなりました。ウッドストックらしいこの本を街中でみつけて買いました。
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ギターやピースマークが至る所にあり、今もヒッピーぽい雰囲気を残すウッドストックの街。
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ウッドストックの街並みと、見つけたジミー・ヘンドリックスが表紙の本。
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ウッドストックのヒッピーをイメージして自分でデザインした、グローブスペックスのオリジナルアイウェア。
Antiques
いつも店舗の什器や装飾を探すのに、大都会のマンハッタンでも行きつけの場所がありますが、郊外にはAntique Mallや田舎町の小さなアンティークショップで思わぬお宝が安価に手に入ることもあります。グローブスペックスの店を構成している什器や装飾品はヨーロッパやアメリカの田舎町で見つけることも多いんです。そのコツとしては、目指しているイメージに近いものも探すのですが、同時に心の目を広く開いているとまったく意図していたモノではないけれども、とても良いお宝に遭遇することもあるので、それを見逃さないことなんです。今回はこんな装飾や什器を手配できました。
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一番探そう思っていたレジを置く台と、偶然見つけた古い鋳物の家の目印である “Welcome!” ジョッキー。アメリカの田舎のお屋敷などには今も家へと続く門辺りに置いてあるコレクターズアイテム。
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田舎町の小さなアンティークショップで見つけたタイプライターや装飾品。
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同じアンティークショップで見付けたデニムの敷物。
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ストックケースとして丁度良いアンティークの書類棚も見つけました。
Shoes
2足買いました。日本ではまだあまり見掛けないFEITの靴。オーストラリア発でオーストラリアとアメリカにだけ直営店があり、その4店舗のウチ2店がニューヨークにあるのでよく立ち寄っています。今回は始めからこの靴狙いで行きました。既に同様のゴム底仕様で白を持っており、本当に履き心地が良く気に入っていたので、同型の黒を購入!
NYから車で2時間くらい行ったコネチカット州にこのThe Shoe Martがあります。コールハーンとオールデンを扱っていますが、大半はオールデンです。このお店、検品で引っ掛かった訳あり品も扱っているのですが、実際に見てみると実用上まったく問題ない様なレベルなので、その訳ありラックに好みのデザインとサイズがあればとてもお買い得です。ずっと飽きずに履けそうな黒のコードバンのチャッカブーツを買いました。
Eat(大都会のNY市内ではなく、あえて近郊のお店の紹介)
ニューヨーク近郊、コネチカット州ニューヘイブンは、ニューヘイブンスタイルと言われるピザ発祥の地です。その元祖スタイルを作ったのはイタリア移民が創業したFrank PePe Pizzeria Napoletanaです。ニューヘイブンスタイルの特徴はナポリに端を発する薄いピザ生地です。もう一つは、始めバーで出していたアサリを途中からピザに乗せ始め、それがニューヘイブンスタイルの定番の一つになったことです。多くの政治家や経済人を輩出した名門のYALE大学がすぐ近くにあることからレーガン大統領や多くの知識人もここのファンなんです。確かにイタリアのピザともNY市内のピザとも違う独自のスタイルでとても美味しかったです!
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このようにアサリのピザと、シンプルなマルゲリータを半々で注文することもできます。
田舎町のAntique Mallなどに行くと、良く行くのが全米に点在するDinerです。簡単に言うとカジュアルなアメリカン食堂です。Phoenicia Dinerはマンハッタン横を流れるハドソン川を車で3時間ほど上流の方に行ったCatskillのエリアにある有名な老舗Dinerですが、自分が子供の頃にもNYで食べていたような懐かしい味を振る舞ってくれます。また地元農家直送の新鮮な食材を使っていて、安くてしかもヘルシー、かつ食べ応えもある魅力的なDinerです!
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美しいCatskillの山間にあるPhoenicia Diner。昔ながらの佇まい。
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ボリュームも十分でヘルシーな料理。
Extraordinary Facilities
Bard Collegeは非常に恵まれた広大な緑の中にキャンパスがあり、裕福な家の子供も多く通う大学です。ここが圧巻なのは近代建築の巨匠で鬼才ともいわれているフランク・ゲーリーがデザインしたConservatory of Musicの建物です。他のフランク・ゲーリーの建築と違わず常識を覆すような建物は周囲の穏やかな緑の中にあって圧倒的な存在感です。この環境で学ぶ学生たちはクリエイティブなマインドが豊かに身についていくのだろうと想像してしまいます。
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比較対象するものが近くになく、分かりにくいかも知れませんがすごく巨大な建造物なんです。
Dia:Beaconはマンハッタンから1時間半くらいのアップステートにある美術館。マンハッタンには数多くの美術館がありますが、ここがまったく違うのは元ナビスコのパッケージ工場であった広大な建物を生かして、都会では展示が難しい巨大な現代美術の数々を展示している非常に希有な存在であること。奇跡の美術館という人もいるそうです。この様に巨大なアートワークがこれだけ一同に見ることができる場所はないでしょう。圧倒されますが、ここも周囲は自然美しい郊外の街です。
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体育館ほどの部屋全面に展示されるウォホールの連続作品や地下室全体をオブジェに見立てた作品。
Inspiration
Old Joeのデザイナー、高木さんから教えてもらったお店。カフェと併設している家具やホームウェアのお店ですが、内装、品揃え、VMDの方法など、すべてにこだわりが感じられ素晴らしいです。Roman and Williams Guild。カフェもとても良い感じの作りで賑わっていました。
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M.CROWとBDDW。オーナーのTyler Haysが、古くからある祖父が経営したオレゴン州の小さな街の万屋を絶やさないという目的でNYにて継承した屋号がM.CROW。
子供の頃に母親から教わったミシンで様々なものを作ったり直したりするウチに、陶芸や金属加工、ロウソク作り、自分で作った罠で捉えた動物の革の鞣しなど、自分で使うものと欲しいモノのすべてを自分の手で作りたいという衝動を持つようになったそう。大人になってからは彫刻と絵描きから始まり、次第に家具作りやデザインを開始し、その企画と販売を手掛けるBDDWを設立。
M.CROWはTyler Haysの子供の頃から使うモノと欲しいモノをすべて自分で作りたいという衝動を形にしたような店で、アパレルを始め、ユニークなホームウェアも扱い、両店は併設されています。そんなオーナーの店だけあって店内を見渡すと床のフローリングやタイルにも細かい楽しい絵が隠されていたり、商品も店も素晴らしいデザインと、オーナーのユーモアや温かみ、そして類を見ないセンスの良さが感じられます。
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壁や床のタイル面にもユーモアと美しさを併せ持ったアートワークが施されています。
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インテリアとアートを扱うBDDWの店内と思わず買ってしまったM.CROWのTシャツ。
Chris Gentile
日本にもお店があるブルックリンのPilgrim Surf + Supplyのオーナーです。もうすぐ日本でグローブスペックスの店舗、Pilgrim Surf + SupplyとBEAMSの六本木店でも取り扱いを開始するアイウェアブランド、ahnahはChrisが80年代にあったカリスマアイウェアブランドのデザインを現代的なスペックで掛けやすくして作りたいと熱望して生まれたアイウェアです。せっかくNYまで来たので、最後はChrisのショップにもお邪魔してきました。もうすぐ始まる日本でのahnahの紹介を目前にしてChrisに会いに来たのです。ahnahについてはまた改めてその詳細をご紹介する予定です。
Postscript
温暖化による異常気象は世界共通なのか、NY近郊をドライブしている際にも日本でいうゲリラ豪雨のような猛烈な雨が道路や車を叩きつけ、あまりの視界不良で前に進むのが恐ろしいくらいの状態になりました。でも夕立のように短時間の豪雨が過ぎ去ると陽が差してきて、このような見事な虹が現れました。虹の門をくぐっていくような気分で、NYに迎え入れられたような気持ちでドライブを続けることができました。今回の旅で最初にあったので、始めからとてもラッキーな旅になる予感がしていたのです。