BEST BEFORE=賞味期限という意味だって知ってましたか?
あまりいい意味で使われる言葉ではないのかもしれないですが、なんかいい単語の連なりだなと思いました。BESTとBEFORE、ともに広く知られた単語なのに、組み合わせると違う意味になるというのがなんだか素敵だなと。
写真家・映像監督の奥山由之さんが、これまで手がけてきたクライアントワークをまとめた一冊に名付けられたタイトルがそれです。
いろいろな捉え方ができるタイトリングですよね。僕は好きです、とにかく。
で、中身です。
尋常ではない分厚さ。なにせ500ページ以上あるので。パラパラとスピーディにめくってもすごく時間がかかります。で、パラパラと飛ばせない強い写真がそこかしこにあるので、結局毎回見るのにすごく時間がかかります。
そう、この写真集すでに何回もパラパラしています。本当は発売前になんらかの記事を作れたら、と思っていたのですが、不徳の致すところで実現できませんでした。とっくに発売しているし、なんだったらすでに重版がかかり、現在はその予約を受け付けているところです。
つまりこのブログ自体、BEST BEFOREが切れているのですが、それでもやっぱり書かねばと思い、こうして筆をとりました。
なにせ奥山さんとは「TOKYO SEQUENCE」でご一緒しているわけですし、、
もっと言うと『BEST BEFORE』にはフイナムで撮ってもらった写真も含まれているのです。
上の写真は、今はなき〈R.NEWBOLD〉の企画で撮ってもらったもの。革ジャンを渡すから自由に撮ってきてくださいとオーダーを出しただけなのですが、こんな奇跡の一枚を撮ってきてくれました。最高ですよね、この写真。
下左の写真は、これも今はなきフランスのブランド〈ÉDITIONS M.R〉の企画で、俳優の三浦誠己さんに出ていただいたもの。記事、まだ見れます。
奥山さんがどんな作家かというのは、もういろいろなところで書かれているので、今さら自分がいうことはありません。一言、光源体のようなクリエイターです。
とにもかくにも『BEST BEFORE』、ぜひ手にとってみてください。なんだかわからないけど、感情を突き動かされます。喜怒哀楽それぞれが練りこまれていて、つまりは大層エモい一冊なのです。