最近よく聴いている音源の話です。
クリスマスが近づいてきました。ここ数年、自分にとってのクリスマスは、家族と一緒にささやかな幸せを噛み締める日ということで、派手さも何もないのですが、そんな自分にとって、すごく染み渡るのがこちらです。
『A very chilly christmas』Gonzales
「チリー・クリスマス!異端のサンタ、チリー・ゴンザレスから届いた最高のプレゼント
愛と笑いで包まれたちょっぴり切ないクリスマス・アルバム
ファイスト、ジャーヴィス・コッカー参加!」
以上、リリースより。
クリスマスソングのクラシックを思い切りマイナー調にアレンジしており、一枚を通して、とにかく暗いです(笑)。けど、この暗さがとにかくお気に入り。暗いというか、静謐というか荘厳な感じでしょうか。『Solo Piano』が好きな方はきっと気に入るはずです。華やかでキラキラしたクリスマスに憧れた時代も人並みにありましたが、そもそもで向いてませんでした。サプライズとかそういうのにも無縁です。したことない。
インストゥルメンタルが中心のアルバムのなかに、3曲ヴォーカル曲があり、ファイストが1曲、ジャーヴィス・コッカーが2曲ゲストで参加しています。ファイストがヴォーカルを務めた、本作で唯一のオリジナル新曲だという「The Banister Bough」も最高ですが、個人的にはジャーヴィス・コッカーの声にヤラれました。パルプ以来ずっと好きなボーカリストですが、歳を重ねてさらにいい声になってます。なんというか、こう、燻されてます。同じ文脈でいうと、スーパーファーリーアニマルズのグリフ・リースの声も大好きです。ああいう声になれたらよかったのにな、と思ったり。
とにかく、このアルバムが表現している厳かな感じは、自分にとってすごく切実なのです。この先もずっと聴いていたい一枚となりました。
クリスマスは僕にとって熱烈な感情が交錯する時間だ。表面的な幸福に浮かれる時期ではあるけれど、自分を振り返り、一年に起こった悲しいできごとを悼む時間でもある。クリスマス・ソングを短調で奏でることは、クリスマスをより切実で現実に即したものに変えるんだ ~Chilly Gonzales~
#インスタブログ
#地味なゴンザレスが好き
#アッパーなゴンちゃんはそうでもない
#恋人たちのクリスマスという呪いはいつ解けるのか
#もう解けかかってる感じもするけどね
#クリスマス終わりから大晦日までの静けさがすごく好き