BLOG - 金子恵治(L'ECHOPPE コンセプター)

LAVENHAMの工場へ行って見つけたもの

僕がLAVENHAMの服を初めて手にしたのは23歳の時でした。

それはなぜかキルティングではなく、ワックス風生地のホースライディングジャケットだったのですが、とにかく気に入ってボロボロになるまで着倒しました。

実はイギリスのオーセンティックな服を初めて知ったのがそのジャケットでした。

品質がすごくいいとか、デザインがカッコというわけでもなかったたけれど、シンプルに道具としての機能に惹かれたのを今でも鮮明に覚えています。

 

その後、26歳からバイヤーとしてLAVENHAMの仕入れをすることになります。

その当時から、別注で色々とお願いしていたのですが、少しでも普段やっていないような事をお願いしようとすると値段が跳ね上がってしまい、値段が理由で沢山のアイデアがボツになっていきました。

アイデアは至って普通の内容なのですが、普通かどうかよりも、普段やってない事をやるのが手間であり、チャージアップになってしまうと言われてきました。

生産の事に疎い自分はイマイチ納得できず、んー仕方ないかって感じでした。

 

ちょこちょこ間は空いたりしてますが、23年のお付き合いとなったLAVENHAM。

ここ数シーズンはやりたい放題、無理難題な別注をお願いしていまして、、、より関係性を深めていくために工場ツアーをリクエストしました。

バカンスシーズンの微妙なタイミングではあったのですが、念願叶って無事工場へ潜入してきました。

 

行ってみたら、ああなるほどって感じでした。

老舗ブランドであるLAVENHAMには守るべき定番があり、どんなに魅力的なビッグオーダーが入ったとしても、そこの生産ラインは絶対に崩してはいけない。余計なお願いは高くついてしまうのは仕方ないなと納得しました。

自分の次の目標は、定番ラインに乗せてもらえるようなモノづくりかな。

 

工場に直接行けば、何か発見できるのではないか?そんな探究心を持って行ってきたのですが、ちゃんと見つけてきました。

これはいわゆる残反なのですが、どうしても出てしまうメーター数の少ない生地。

彼らの悩みのタネにもなっている。

結構懐かしの生地がわんさかと、、、懐かしいというのは、20年ぐらい前に、みんながこぞってオーダーしていた老舗英国生地メーカーのウール生地。

 

トラッド回帰の自分にはドハマりの生地だったので、無理を承知で年内デリバリーをリクエスト。冬のオーダーは締まってはいたのだけれど、なんとかOKをもらいその場で生地をピックアップ。

形はもちろんスーツやジャケットの上からも羽織れる万能なデザインのDENHAM。

今なら敢えて、バルカラーに使っても良かったのですが、ここはやはり自分のノスタルジーに駆られた思いそのままにDENHAMでお願いしました。インラインのラインに乗せられるというのも理由の一つに。

年を越しての発売にはなりましたが、やっと冬本番かなというタイミングなので、ちょうど良かったのではないでょうか。

 

 

 

 

LAVENHAM

DENHAM WOOL JACKET 63,800円(税込)

 

1969年から作り続けられているLAVENHAMを代表するモデルに、英国の伝統的な3柄を選んで超少量生産しました。

 

発売日:2023年1月2日(月)

場所:L’ECHOPPE 住所:東京都港区南青山3-17-3 1F

電話:03-5413-4714

 

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