BLOG - フイナム編集部

上海を53時間で好きになったワケ。

編集部の村松です。

先週、出張で上海に行ってきました。

これまでさまざまな国を訪れましたが、中国ははじめて。ぼくのなかにはオールドメディアから流れてくる報道の印象しかなく、正直なところ、近くて遠いアジアの大国というイメージでした。

ただ、実際に行ってみると固定観念は、この2泊3日の旅であっさり変わりました。

 

「成田空港」から「上海浦東国際空港」へ。フライトは3時間、沖縄に行くのと変わりません。

現地に着いてまず驚いたのが、空港から市内へ向かう高速から見た風景。同じ姿かたちをしたマンションがいくつも並んでいました。暫く行くと、先に見た建物とは異なる、同じマンションの塊が目の前に。それらは日本でいう団地なのですが、圧倒的に規模が大きく、どれも高層。画一化された建物は「シムシティ」的な街づくりのゲームのようでもありました。

 

そして、向かった上海の中心部には、モダンな形をしたビルがたくさん。東京の風景と大差なく、通りは清掃されていてきれいでした。昨年、訪れたインドのようにゴミが落ちていたり、クラクションがいたるところで鳴ってるなんてことはありません。走るクルマの半数はEV。これらはナンバープレートがグリーンなので、それ以外のクルマとの違いは一目瞭然です。加えて、大通りはクルマが走るレーンとバイク&自転車が走るレーンがちゃんと分けられています。

33階から望む街の景色。

上海の新名所「コロンビアサークル」にある「蔦屋書店」。

上海のランドマークのひとつ「静安ケリーセンター」は、さまざまな世界的なブランドが出店する商業施設。

「ファミマ」と「ローソン」をよく見かけました。ブルーの自転車はレンタサイクル。

中央に見えるのはセレクトショップ「エレメント」。〈ナナミカ〉〈N.ハリウッド〉〈ホワイトマウンテニアリング〉など、日本のブランドの服が充実。

建物から飛び出る棒は、物干し竿。上海はバルコニーの無い集合住宅が多いそう。限られた土地に住むひとたちの工夫です。

市場になった、ビルのワンフロアは庶民の台所。八百屋や魚屋、肉屋、雑貨屋などが並びます。

上海を象徴する街路樹、プラタナス。ここは旧フランス租界のエリアで、洒落た店が軒を連ねていました。

ミシュラン店の「永興餐庁」は四川料理の隠れ家的レストラン。飲んで食ってひとりあたり約2,000円!

上海といえばの美しい夜景。これが視界に広がる外灘エリアにはたくさんの観光客が。

整備された上海の街は歩いていて怖さを感じることがありませんでした。これまでぼくが何度も訪れたパリはスリが多く、本当に油断できませんが、上海はたくさんのひとが集まる外灘エリアでもそこまで気を遣うことなく歩けました。

加えて、欧米の旅行者をほぼ見なかったことも発見のひとつ。日本人は短期滞在の場合、昨年からビザ無しで中国に行けるようになりましたが、イギリス人やアメリカ人はいまもビザを取る必要があるみたい。これは日本との大きな違いです。

 

空き時間に向かったのは、現地のひとに薦められた2つの名所。

ひとつは「七宝老街」。郊外にある水郷で、そこには中国の古きよき街並みがありました。

これぞ昔の中国といった街並み。

通り沿いには土産物店や、ストリートフードが食べられる店が並ぶ。

中には珍味を売る店も! とても買う勇気はなかったけど…。

上海は何を買うにもキャッシュレス決済。「アリペイ」か「WeChat」のアプリがメインで、「現金オンリー」と張り紙する店なんてありません。今回の滞在中、現金やクレカを見る機会はなく、こういった点はすごく先進的だと感じました。

 

続いて、もうひとつの名所は「龍華寺」。

なんと西暦242年から続く仏教寺院で、敷地内にいくつかある建物に大小さまざまな仏像が並んでいます。ここは他と明らかに空気が違い、気持ちが落ち着く不思議な場所でした。日本の二礼二拍手とは異なる、ひざまずいて行う中国のひとたちの参拝方法も新鮮。

 

  

風になびく旗が印象的で、老若男女、さまざまなひとが参拝していました。

この寺院のスピーカーから流れていたのが、曲調になった陀羅尼「大悲咒」。これが空気を変えていている理由のひとつなのか、耳からスッと体に入り込んできて、聴くと妙に心地いい。出張から帰国後、そのヒーリング効果が忘れられず、毎日流しています。

 

あっという間に過ぎていった3日間。数は多くないけど、短い滞在のなかで接した中国のひとたちはいいひとたちばかり。〈テスラ〉のハンドルを握るタクシーの運転手はスマホの翻訳アプリを使って、ぼくらを丁寧に案内してくれました。

都市として成熟している印象を受けた上海。ただ、中国は広い。別の都市やローカルに行ったら、きっとまた違う景色が広がっているはず。もっといろいろと見たいし、知りたくなってきました。こんなに興味深い国はなかなか無い!

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