「インドには、ひとそれぞれに行く時期が必ず自然に訪れる」(三島由紀夫)
この言葉にぼくが出会ったのは20代半ば。横尾忠則さんのエッセイ『インドへ』を読んだ時でした。それから15年近く経ち、まさか自分が本当にインドに行くことになるとは。
ところでその “自分” が誰かというと編集部の村松です。

「エア・インディア」のシートは黄と赤。

荒野が広がるジョードプル。

ジョードプルの街のシンボルカラーで彩られた空港の建物。

街の中心にあるクロックタワー。

時計台を取り囲むようにできた、歴史あるマーケット。

ジョードプルは「ブルーシティ」といわれ、青い外壁の建物が多くある。奥に見えるのは「メヘラーンガル城塞」。
いまぼくが滞在しているのはインド・ラジャスタン州の第二の都市ジョードプルで、ここは首都デリーから南西に約650km行った場所です。6月のインドは一年で最も暑い時期。やや気温は落ち着いたと聞きましたが、それでも連日40度以上のなか、日本では浴びたことのない強烈な日差しをくらいながら取材しています。
しかも外は常に砂塵が舞っていて、視界にうっすい黄色のカラーフィルターを挟んだ感じというか、外で見るものすべてがデフォルトで色温度を上げたようなニュアンスです。
そもそも今回、ぼくらを彼の地に導いてくれたのは〈プエブコ(PUEBCO)〉。ユーモアあふれる、こだわりのインテリア雑貨やファッショングッズなどをリーズナブルな価格帯で世に届けるブランドです。
我々取材班は〈プエブコ〉のものづくりの秘密を解き明かすため、はるばるインドまでやってきました。
ジョードプルは〈プエブコ〉が世界に設けた10ある拠点のうちのひとつ。ここに自社工場を構え、地域に点在するファクトリーや職人たちの協力を得ながら、テキスタイルやメタルの手工芸品、及び、家具や雑貨の木工製品をつくっています。
以下に羅列した取材の断片からその様子が分かると思います。

〈プエブコ〉の工場でテキスタイル製品をつくるひとたち。

バーナーを使ってワイヤーバスケットをつくる職人。

インドのカレンダー。

昔ながらの織り機で生地がつくられていく。

美しい色に染まった生地。

水にさらした生地を畳んで干す男たち。

〈プエブコ〉が新設した物流倉庫。商品のストックや商品づくりの資材が所狭しと並ぶ。

中古の家具やインテリア雑貨を扱う巨大な工場。ここはハリウッド映画の制作物も手掛けているとか。

工場の二階は魅力的な雑貨の宝庫。

職人がつくるのはインドの伝統的なラグ。縦1m×横1.5mのもので、製作に15日かかるそう。

とある工場の敷地にきれいに並べられた金属製の謎の物体。
灼熱の太陽に照らされ、弱り切った我々を癒してくれたのが、〈プエブコ〉をあらゆる面から支える2つの家族でした。ランチとディナーはそれぞれの家にお邪魔して頂きました。

最初に伺った家ではマリーゴールドの花輪のプレゼントが! 写真は取材班のひとり、フォトグラファーの中矢昌行さん。

どちらもカレーは油が少なくパクパク食べられる。チャパティはこちらがストップと言うまで出してくれる。

世話になった家族はともにベジタリアンのため、カレーに肉を使っていない。

チャパティは手づくり。小さな台で伸ばしたものをフライパンで焼き、最後は直火で仕上げる。
〈プエブコ〉の方々と両家族の手厚いサポートで、誰ひとり体調を崩すことなく取材を終えられたジョードプルでの3日間。明日から取材の舞台をデリーに移します。その模様は次回のブログで。
そして、最後に告知をひとつ。
現在、〈プエブコ〉が東京の「銀座ロフト」と大阪の「心斎橋パルコ」でポップアップイベントを開催中です。ここにはインドでつくられたものをはじめ、選りすぐりの商品が並んでいます。
「銀座ロフト」ではミュージアムのように陳列された品々が訪れるひとを迎えます。それぞれに的確なキャプションが付いているのでぜひチェックを。
〈プエブコ〉の世界に触れたことがあるひとも、そうでないひとも、このポップアップイベントに足を運んでみてください。そこでたまたま手にしたものがぼくらの人生を変えることはありませんが、日常のアクセントになったり、ちょっとした話のネタにはなるはずです。ひとクセある素材使いとデザインの品々は一度ハマると手放せなくなりますよ!
Museum of PUEBCO at Ginza LOFT
会期:〜6月20日(木)
場所:銀座ロフト
住所:東京都中央区銀座2-4-6 銀座ベルビア館 1階
電話:03-3562-6210
営業:11:00〜21:00(日曜は20時まで)
PUEBCO POP UP
会期:〜6月17日(月)
場所:心斎橋パルコ
住所:大阪府大阪市中央区心斎橋筋1-8-3 1階 THE WINDOW SHINSAIBASHI
電話:06-7711-7400
営業:10:00〜20:00