BLOG - フイナム編集部

パリ滞在5日目

ファッションウィークも残すところあと2日。今日も朝から晩までパリの右岸と左岸をメトロで行き来しながら、さまざまなブランドの新作を見てきました。そのなかでも目に留まったコレクションを一気にまとめてご紹介したいと思います。

 

まず紹介するのは〈エルメス〉です。

ショーの舞台は「エリゼ宮殿」。両サイドの大きな窓から自然光が差し込む気持ちいい、広々とした空間で行われました。

コレクションは〈エルメス〉らしい大人のカジュアルスタイルを提案。

昨年の春夏シーズンはビビッドカラーを多用していましたが、今回は柔らかなグレートーンが中心。アイテムを見ると、シャリ感&透け感のあるジャケットやシャツ、丈の短いショーツなどが目立ちました。ショーツの丈はなんと29cmの短さ! ジャケット類が全体的にコンパクトで着丈が短めにまとめらているところも特徴のひとつといえます。

バッグでは「オータクロワ」や一本のロープで形づくられたトートバッグなども。

どれも普遍的でありながら非常にエレガント。今日のような初夏のパリの街に映える品々がずらりと並んでいます。

 

続いて取り上げるのは〈ロエベ〉です。

開催が土曜の昼間だったこともあり、会場入り口には招待されたセレブたちを一目見ようとたくさんの若者たちが集まってすごいことに…。セレブが到着するたびに「キャー!」という黄色い声が上がる様子はパリコレの風物詩と言っていいでしょう。ちなみに他の有名ブランドでも同じような光景が見られます。

ショーは光に当たってキラキラと輝くスワロフスキーで全面を覆ったトップスとパンツでスタート。〈ロエベ〉を手がけるジョナサン・アンダーソンらしいレディライクな要素に加えて、着丈の短いざっくり編みのニットやトレンチ風のアウター、ツイードのジャケット、2レイヤーのハーフジップのニットなど、イギリスのクラシックな香り漂うリアルクローズもたくさんありました。それらはまさにイギリス出身のジョナサンならではの提案といえます。

ウィメンズとメンズを行き来するようなクリエーションはさすがの一言。線の細いモデルたちが極端にハイウエストのパンツを穿きこなす姿はどこか中性的でもありました。

 

お次の〈ホワイトマウンテニアリング〉は、前回(今年1月)と同じパリ左岸にある大学が舞台。ヨーロッパの歴史的な建物には見惚れてしまう美しさがあり、ついパシャリ、写真におさめたくなります。この日は快晴でよかったのですが、気温が30度オーバー! 6月にパリでここまで気温が上がるのは珍しいようです。

オールブラックのジャケットスタイルからはじまったショーは、中盤からグレーやホワイト、鮮やかなグリーン、パープルなどに色がどんどん変化。どれも服がよく伝わるシンプルなスタイル提案で、このブランドが以前からこだわるオリジナルの柄やグラフィックが効果的なアクセントになっていました。

〈ホワイトマウンテニアリング〉といえばコラボシューズも見どころのひとつ。今回は〈ディエッメ〉や〈ティンバーランド〉、〈ヴァンズ〉とタッグを組んだものをモデルたちが履いていました。なかでもありそうでない、グレーを纏う〈ティンバーランド〉のモカシンが気になりました。

 

同じパリ左岸にある「ソルボンヌ大学」の中庭を会場に選んだのは〈カラー〉。舞台を灼熱の太陽が照らすなか披露されたのは一筋縄ではいかないギミックの効いた服たちでした。

特にスキーウェアからイメージを膨らませたようなアウターやパンツのデザインが面白く、ウィンタースポーツの要素を春夏シーズンに取り入れてしまうところがすごいなと。フィナーレには雪山に吹くような風の音が会場全体を包み込みました。

 

最後に取り上げるのは、13年ぶりに復活した〈Y’s for men〉です。パリでのお披露目が「パレ・ロワイヤル」近くにある〈Y’s〉の店で行われました。

リスタートにあたり、今年の秋冬シーズンに用意されたのは68品番。シャツやジャケット、コート、パンツなど、このブランドを知るひとたちには懐かしい服が並んでいました。

担当者に話を聞くと、昨年、山本耀司さんから〈Y’s for men〉をまたやってもいいのではないかという話があったこと、そしてスタッフのなかにもこのブランドに対して思い入れの強いひとたちがいたことで復活が決まったといいます。

どれも着たときに動きやすく、ゆとりがあり、基本的には〈ヨウジヤマモト〉と同じパターンの考え方でつくられているそう。かつて〈Y’s for men〉が好きだった方には間違いなく響くと思います。

服を見ながら編集長の石井もテンションが上がっていましたよ。

 

 

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