甘いもの×塩っぱいもの。これはどの料理においても、よくある組み合わせだが、ポートランドで出会ったそれはひと味違う。繊細な味の足し掛けといったものではなく、たしかに足してはいるんだけど、なんだろう、もうちょっと暴力的な感じです。今回は、そんなポートランドのちょっとWEIRDだけどクセになる、ローカルフードを紹介したい。
まずは前回も軽く紹介した「Voodoo Doughnut(ブードゥードーナツ)」のメイプルベーコンドーナツ。歯が痛くなりそうな甘さのドーナツに、このカリッカリのベーコンが不思議とマッチ。こういうのって夜中とか、背徳感にかられる時間に食べるのが美味しかったりする。
ダウンタウンのクラブ街にある店舗は24時間やっているので、全米屈指のポートランドのストリップショーを観光しつつ、その帰りに寄るのが鉄板だ。このドーナツの作り方を記録した「The Making of the Bacon Maple Bar」という最高の動画が公式のフェイスブックに投稿されているので、そちらもぜひ見てほしい。
もう一個、ポートランドで人気のハンバーガー店「Killer Burger(キラーバーガー)」のシグネチャーとされているのが、これ。パティとベーコンの肉の旨味に、ぎっしりと塗られたピーナッツバターの甘さがガツンって乗っかってきて、めちゃくちゃ旨い。酸味の効いたマスタードとピクルスがその緩衝材的役割。決して繊細な味の混ざり合いではなく、肉とピーナッツバター、それぞれがちゃんと主張し合っているというのが、アメリカのジャンクフードらしくて最高だ。
ちなみに「キラーバーガー」自体は普通のメニューもあるし、地元のクラフトビールをそれなりのタップ数で取り揃えていたりとハンバーガー屋としては相当レベルの高いお店なので、ポートランドに立ち寄った際にはぜひ行ってみてほしい。
お次は「Potato Champion(ポテトチャンピオン)」のラズベリージャムが乗っている「PBJ FRIES」。
真っ赤なのはラズベリージャムで、見た目はちょっとアレなのだが、ピリ辛なチポレソースと甘酸っぱいジャムが意外と好相性。今回は昼間に行ったが、以前にポートランドに住んでいた時は、飲んだあとのシメによくこれを食べて帰っていた。これが旨いんだと友達を連れて行ったら、ちょっと引かれた思い出がある。しかし、こういうフードは見た目が悪いほど味への期待値も上がるというもの。
最後は、人気アイスクリーム店「Salt & Straw(ソルトアンドストロー)」のシーズナルフレーバーの「シナモン&ハニーフライドチキン」。沖縄の塩ちんすこうアイスぐらいのノリだと思っていたら、大きく期待を裏切られました。
ほぐされたフローズンフライドチキンがごろごろ入っていて、冷たいチキン&ワッフルを食べているような感覚に。期間限定とはいえ、これを作ろうという発想がすごい。ちなみに味はちゃんと美味しいので、ご安心を。
とまあ、こんな感じでポートランドで出会ったWEIRDなフードをいくつか紹介したのだが、こういうアメリカ感全開のジャンキーな食べ物って、見つけるとどうしても挑戦したくなってしまう。そして、食べ終わった時は、次はもういいかな〜と思いつつ、また時間が空くと食べたくなってくる謎の中毒性。怖いもの見たさのラーメン二郎的なことなのかもしれない。
ほかにもポートランドでこんなフードがあるよと言う方はぜひ教えてください。