どうも、編集の石井です。
夏といえば永井博! というわけで少し前に公開された永井博さんのインタビュー記事はご覧になっていただけましたでしょうか。
昨今のシティポップ・ブームの流れから、いままた注目が高まる永井博さんのイラスト。このインタビューでは、先ごろ発売して速完したグラフオペーパーとのコラボレーションについても触れつつ、ひと目見てそれだとわかる画風はいかにして生まれたのかなどをたっぷりお話いただきました。70〜80年代当時の話やお約束のロンバケの話など、なかなか興味深いインタビューとなっていますので未読の方はぜひご一読を。
しかし永井さんの描く景色は最高に気持ち良いですよね。真っ青な空、コントラスの強い影、天高く伸びたパームスプリングス、日に焼けた男。はじめてカリフォルニアの地に降り立ったとき、目の前に広がる景色を見て「永井博だ」と思わず口にしたのを覚えています。一方、そのとき一緒だった大先輩のカメラマンは、「空気が汚れたせいで空の色が変わった。80年代当時はもっと濃い青で、それこそ永井さんのイラストみたいな空の色だった」と。
ぼくがいまもなお永井さんが描く真っ青な空に惹かれるのは、彼の地への憧れと、失われつつある風景への郷愁からくるものなのかな。
話変わりまして。永井博さんといえば切っても切り離せないのが、『A LONG VACATION』』や『NIAGARA SONG BOOK』のレコードジャケットのイラストを手掛けた大滝詠一さんですが、その大滝さんの代表曲『君は天然色』がアニメ『かくしごと』のエンディングに採用されて話題になりましたね。
これはナイス選曲。よくありがちな声優のカバーとか変なアレンジもされてなくて、原曲ママってのもいいです。話の内容と曲の世界観もマッチしてたし。そして何より、上に貼り付けたエンディングのアニメーションが最高。永井博さんや、わたせせいぞうさんをオマージュした美術背景にグッときました。ちなみにこの『かくしごと』はアニメ自体も面白いので、エンデイングが少しでも気になった方はぜひ見てみてください。最終話で号泣です。