BLOG - フイナム編集部

日本の演劇界ならコロちゃんを一掃できるかも、とすこし思った。

編集部の須藤です。

娯楽が世に戻りつつありますね。完全復活するまで時間はかかりそうですが、フイナムでもその手助けができるよう、動向を漏れなく拾っていきたいと思います。

今回は、ふたつの劇団のコロナ禍の活動をご紹介。あまりに些細で、軽く流そうと思えば流せる作品なんですが、よくよく目を凝らすと何かが見えてくるはずです。わたしはその恐ろしいエネルギーがコロちゃんをやっつけてくれるんじゃないかと期待しています…ふっふっふっ。

 

チェルフィッチュは空間と時間を手玉に取った。

岡田利規が率いる劇団「チェルフィッチュ」。意識と無意識のすきまを探る彼らは、『消しゴム畑』という作品を制作しました。複数人でのzoom通話を利用し、そこに写る9個の空間のなかで人とモノの関係性を展開させる…と言えばいいんでしょうか(言葉にすると野暮い)。洗濯機がひとりでに回っていたり、頭と本のバランスを取ったり(?)。観終わったあとは、チューニングが完了したような達成感が味わえます。

 

ロロは空間と時間の切れ目に新たな次元を創造した。

三浦直之が主宰の「ロロ」は、さまざまなカルチャーをごった煮して、バラして、またくっつけてひとつにする、そんな劇団です。YoutubeLiveで生配信した作品『窓辺』は、ある一晩のビデオ電話を切り取った連作短編通話劇。全3話あり、どれも現実にしてはあまりに燻っているし、フィクションにしては妙にエロティック。このフィールドさえもロロは支配できるのか、と感心してしまいました。

※現在、公開はしていません。いつかアーカイブなるかもらしいです。

このふたつの劇団が、コロナに屈するわけがないんですよね。地肩の強さをまざまざと見せつけられ、どこまでもついていくぞと決心した次第です。

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