こんばんは、編集の河原です。
マンチェスター出身の4人組バンド、The 1975の話です。
周りの友人から批評家までが口を揃えて「あのライブは事件だった。」と話すんですねー。
今年のサマソニ、二日目しか行けなかったのでThe 1975のステージはYoutubeの生中継でしか観られなかったんですが、電波の向こうからでも分かるあの超マジな感じ。フロントマンのマシューが叫び、踊り、、挙動がひとつも見逃せない息を飲むパフォーマンスでした。
1stアルバムがヒットして、なんというか鳴り物入り的にデビューした感じもあった彼ら。
当時はポップな音を奏でる “おしゃれバンド” 的な感じのイメージがあって、そこで止まってる人が多いんですけど。
サマソニ後、レディングフェスで魅せたパフォーマンスがこちら。いまのThe 1975はミレニアム、Z世代、デジタルエイジの若者たちの共感を勝ち取った、バンドへと進化。これまでの歴史の中で、若者の反体制的な気持ちを代弁してきたのがロックバンドであるとすれば、彼らは真のロックンロールバンドに間違い無いし、海外では特にそう評価されています。
例えば、『Love It If We Made It』では黒人人種差別についての痛快なメッセージを歌い上げています。和訳はこちらの方の記事が詳しかったので、ぜひ。
音楽的に言うと、ギターをかき鳴らすストレートなバンドではないし、ヒップホップ的手法もかなり使ってるんです。なのに評価されているのはThe 1975が「新世代の全く新しいロックンロール・バンド」と評されているから。
あいつらはロックじゃない、とか普通ならボロクソに言われそうなものなんですけどね。
そしてこのタイミングで来年2月発売の4thアルバムから『People』を先行公開。怒ってるな〜。このタイミングで3分以内のパンクス的なニュアンスの曲をリリースするあたり、彼ら絶対自分たちの立ち位置と評価を理解しているし、めちゃくちゃ頭いいと思います。
4thアルバムは、スウェーデンの16歳の環境保護活動家・グレタ・トゥーンベリのメッセージが色濃く反映された1枚らしい。Z世代のメッセージを背負って発売するかなり意義のある期待作なんですね、やっぱりすげ〜。
フイナム的なヒップな観点でいうと、こちら。
新しいバンドTが発表されたのですが、過去の物販Tシャツにプリントを重ねて、無駄な資源を出さないように販売するのだとか。まずは、ファンに対して着実に環境問題を提起しているんですよね。このアプローチは今後必ず音楽業界を巻き込んでいくはず。
全然書ききれませんでしたが、まずはThe 1975聴いてみてください。訳を見なくても大丈夫です、音的にもめちゃかっこいいので。
フイナム・河原