BLOG - 猿渡大輔(グラフィックデザイナー)

四駆で登る金華山

 

 

お手伝いしている会社の本社があるため定期的に来ている岐阜。
いつもは電車ですが、多めの撮影機材を運ぶ必要があったため初めて車で来てみました。
金華山の上でとても小さい岐阜城↑

 

 

 

 

車で西進するのは仕事も私用も機会が多いのでもう日常だけど、愛知より先に行くとある程度遠くに来たなという感覚になります。

 

 

夜、真っ暗な町から上を見るとライトアップされた岐阜城だけが浮いてる

 

 

千葉の平地で育った民としては市街地のすぐそば(中?)にお椀をひっくり返したような山がぽつぽつある状況、しかもそのひとつのてっぺん近くには立派な模擬天守があるという、とても非日常的な景色が楽しい場所です。

 

 

 

 

 

 

 

岐阜での最初の打ち合わせをした日に「いつか打ち合わせ前にまず金華山に登ってお城を見てから伺うということをします」と言っていて、撮影機材を一部担いだままでそれをしました。
ルートがいくつかあるうち、せっかくなので楽しい道をということで馬の背登山道(ネットで調べると最高難度らしい)を行きましたが、人間も四輪駆動を強いられるような険しさに少し反省しました。

 

関ヶ原前の岐阜城攻めのときなんかはこの急な坂(崖?)を重い甲冑を着た状態で登って、登り切ったら今度は途端に戦闘に突入して斬り合い撃ち合いをしていたのだろうか、
だとしたら、軽装なうえに城を前にした頂上のベンチで肩で息をしながらしばらく座り込む自分はとても手柄をあげられるような兵ではなく、むしろ二度と生きて平地の土を踏めない運命だったのだろうと思わされます。

 

幸い16世紀ではないので、疲れ切っていても生きて下山は叶います。
しかしこのあとすぐに撮影がある(手柄をあげる必要はある)という絶望を感じた朝でした。

 

 

 

 

 

 

仕事で特定の街に複数回通ったとしても、旅行で訪れるときのような「よそ者」っぽい立場の自認が変わることはあまりありません。ただ、車でその街に行き、余分な時間をつくり、車の中から街を見て、走りまわって大まかな地理感覚を獲得し、電車で来たら行くことはないであろうエリアやお店に足をのばし、そうして初めて少し心の距離が近くなる気がします。当然いろいろな学びや気付きもあります。ときどきアイデアも拾います。なので、クライアントのところには可能な限り、車で行く回もつくるようにしています。

 

 

岐阜でのプロジェクトの結末もとても楽しみです。

 

 

 

 

 

 

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