豊島区南長崎にあるターナーGALLERYにて10月5日まで木々津鏡さんの個展「Cutting melon」が開催されている。
木々津鏡さんは藝大の展覧会で作品を見てすぐに気に入って知人のコレクターに紹介して作品を購入していただいた経緯がある。
その時は人生で初めての作品販売で色々と話し合い、藝大の担任の先生と相談して値段をつけたりと新人アーティスト感が満載だった。
その木々津鏡さんも今年東京藝術大学を卒業するが、その前に自分の力で個展を開きたいと今回の個展に至ったそうだ。
新人作家である木々津鏡さんの描く作品はちょっぴりシュールで不思議な空気感のある風景画ともいうべき絵画作品である。
藝大でしっかりと勉強した油彩画の技術を駆使して描かれるのは身近な物や人や記憶の断片のようなイメージ、また、普段から集めた物たちを構成して作り上げる絵画だ。
淡い色やくっきりとしたコントラスト、生々しいリアリティーのある表現など様々だが、共通するのは画面に浮かび上がる白昼夢のような儚いイメージだと思う。
確かな表現力と独特の視点によるモチーフの創造性、そのリアルで豊かな質感に溢れるユニークな絵画の世界観は今後の作品にも更に期待をさせてくれる新人作家だと感じている。
初個展なので作品を購入したければお値段もかなり手頃だし、なにより新人作家を応援したいのであれば、是非足を運んで見て欲しい個展だと思います！
ターナーギャラリー
