いよいよ来週は東京都知事選。過去最多の候補者でこれまでにない盛り上がりを見せているが、ぼくの意思は固い。
小池百合子だけはない。
小池百合子三選は、なんとしても止めなければならない。
地上波テレビくらいでしか情報を得ない人は、小池都政の8年がどれだけ酷かったか存じ上げない方も多いと思う。そこで小池都政を振り返るシリーズ、第一弾。
再開発編。
神宮外苑再開発
がん闘病中だった故・坂本龍一さんが、見直しの手紙を送ったことで注目を浴びた明治神宮外苑地区。
神宮外苑の再開発は三井不動産が代表事業者となり、神宮球場の建て替えや高層ビルとショッピングセンター(ららぽーと)を建てる計画となっている。そのために樹齢100年の樹木を3000本以上伐採するという。
小池都知事は「明治神宮の私有地をめぐる開発の話」で自分には関係なく、坂本さんの手紙に「事業者の明治神宮にも手紙を送られた方がいいんじゃないでしょうか」と言い放ったらしい。
そもそもこの再開発のために東京都は建築規制を大幅に緩和し、事業を認可している。要するに都が認可しなければこうした計画が進むことはなかった。
環境アセスメント分野の国際学会である国際影響評価学会(IAIA)からも「SDGsを求める世界の標準からかけ離れている」と事業の停止を勧告されている。
築地再開発
前回の都知事選で「築地は守る、豊洲は生かす」と公約を声高に叫んだ小池百合子現職。築地市場跡地は「5年をめどに食のテーマパーク機能を持つ一大拠点に再開発する」と言っていたにもかかわらず、先日発表された再開発の内容は、三井不動産中心の企業連合による
「5万人収容の屋根付き多目的スタジアムとシアターホール」
え、食のテーマパークはどこに行っちゃったの?
はい、出ました、公約破り。後述するが、そもそも公約なんて守る気もない。ウケのよさそうな発言を無責任に繰り返す。
先日の都知事選候補者討論(一回しかやってない)では、田母神候補者が
「築地に事務所構えてますけど、小池知事を恨んでる人結構多いですよ」
と言ったところ、小池百合子候補は
「ちょっとお友達選んだ方がいいと思いますけど(笑)」
と言い放った。これ、希望の党騒動の際の「排除します」と完全に同義語。自分の意見に合わない声は聞かない。嘘をついても誤りもしない。根っからの嘘つきなのだ(今回は触れないが学歴疑惑もある)。
ちなみに築地の再開発には読売新聞と朝日新聞も参画している。なるほど、メディアは小池百合子の実態を報道しないわけだ。
晴海フラッグ
転売目当ての購入が問題となっている晴海フラッグ。大手メディアは取り上げないが、官製談合疑惑が出ている。
晴海フラッグはご存知のように五輪選手村跡地で、約13ヘクタール(東京ドーム3個分)の広大な土地に建てた集合住宅。この土地を小池百合子都知事は2016年に三井不動産などに周辺公示地価の10分の1以下の価格で売却契約を締結。この件が報道されて都に価格決定の協議記録の開示を申請するも、かたくなに拒否。
これ、森友問題と同じ構図では。なんでもっと大手メディアは問題にしないの?
ご存知のように都内は物件価格高騰中で、晴海フラッグも多くの方々が抽選で涙を飲んだという。都民が苦しんでいる陰で転売業者がボロ儲けし、さらに三井不動産はじめ開発業者は超破格値で土地を仕入れてガッポガッポ。どうですか、これ?
まだある。三井不動産を中心とした日比谷再開発の煽りを受けてか、日比谷公園も再開発計画。葛西臨海公園も水族館建て直しなどの再開発で、一部解体が始まっている。世界的に緑化が叫ばれる時代に逆行するように、木々を伐採して建築物を建てる。どこもかしこも似たような街並みで、もう高層ビルなんてウンザリ。
さて、ここまで読んでいただくと、ひとつの企業名が何度か出てきたことに気づくだろうか。
三井不動産。
はい、天下ってます。東京都の幹部14人が、神宮外苑再開発などを進める三井不動産グループ2社に天下り。どうりで最近の東京の再開発は三井不動産ばかりなわけだ。
晴海フラッグを安く買ったのも三井不動産。築地再開発も三井不動産。外苑再開発も三井不動産。日比谷公園を含む日比谷再開発も三井不動産主導。テレビでよく見るCMも三井のすずちゃん。
大手メディアにとって三井不動産はたくさん広告を出してくれるクライアント。なるほど、小池百合子都政の実態を報道しないわけだ。
癒着はここで終わらず、都職員が晴海フラッグの建設を請け負ったデベロッパーなどに47人が天下りしていることが発覚。
小池都政の8年間は、都民と向き合うことなく、古い街並みを破壊し、森林を伐採し、東京を味気ない高層ビルだらけの街にすることに力を注いだ。天下りにまみれ、利権のために。
こんな人間に東京の次の4年を任せられるわけがない。東京都を愛する良識ある有権者は、小池百合子だけには投票をしてはいけない。
(続く)