前回に続いて、編集部の村松が〈ジープ〉について語ります。
先週、フイナムのメンバー2人と新車を試乗してきました。そのクルマは今月お目見えした「Wrangler Unlimited Sahara 2.0L」です。
ぼくのTJ型「ラングラー」と比べて、乗り心地やつくりがどう進化したのか知りたかったんです。
ドライブのルートは品川から南町田の往復。首都高から東名を通る片道1時間弱のコースです。
新しい「ラングラー」のハンドルを握ってまず驚いたのは滑らかなエンジンの動き。その大きな見た目に反し、アクセルを踏み込むと加速がスーッときめ細やかで、TJ型のような大胆さがありません。排気量約4,000ccのエンジンを積むTJ型はもっと力強くて荒々しい感じなんです。
車内のモニターは12.3インチの大画面。我々はBluetoothでスマホと接続して、ルートをナビに頼り、音楽を流しました。スピーカーは車内を囲むようにフロント、中央、後方に付いているのですが、そのサウンドがTJ型とは比べものにならない素晴らしさ! サブウーハーを搭載しているので運転中もしっかり低音を感じることができるんです。
高速に入ってもクルマが安定していて、乗り心地は快適そのもの。車内は広くて居住性の高いつくりなので、ロングドライブでもストレスを感じないと思います。
運転を楽しんでいたら、あっという間に南町田に到着。ぼくらの目的地は「スリフトモール」です。
ここは狭小の店が集まる倉庫型のモールで、古着、雑貨、家具、アンティーク品などが所狭しと並ぶ、知る人ぞ知るスポットなんです。エントランスの前が駐車場になっているのですが、このスペースが割と狭い…。以前、全長約3.9m&全幅約1.7mのTJ型で入ったときですら狭く感じました。
新型は全長約4.8m&全幅約1.9mの体躯。大丈夫かな? なんて思っていたのですが、心配無用でした。その理由は小回りのよさにあり、駐車場での方向変換もスムーズ。そこまで気を遣うことなく停められました。
ここでショッピングを楽しんだら帰路につきます。快晴だったので、思い切ってルーフを外してみました。実はこのクルマはフロント側のルーフが簡単に取り外せます。
そもそも「ラングラー」の特徴のひとつはルーフをフルオープンにできることです。これはTJ型にもいえますが、ぼくのはルーフがリアウィンドウまで一続きなので、とてもひとりで外すことはできないんです。
ただ、このニューモデルはフロント側が両手で持てるくらいの2つのパーツで分かれているからサクッと取れました。
ルーフがないと開放感がすごくて、ドライブが2倍も3倍も楽しくなります。風を感じながら走るのがこんなに気持ちいいとは!
試乗で感じたのは、新型のあらゆる面での快適さ。
このクルマに乗っているとラゲッジスペースいっぱいに荷物を詰め込んで、海や山へ行きたくなります。アウトドアのフィールドこそ、オフロードカーの似合う場所であり、ぼくらの特別な時間をつくる手助けを「ラングラー」はしてくれるはずです。
やっぱり〈ジープ〉っていいな。