BLOG - 蔡 俊行(フイナム発行人)

三体完走!

 この週末、Netflixでドラマシリーズ「三体」の8エピソードを完走した。期待に裏切られることなかった。それまで知らなかったのだが、これはWOWOWでやっていたものとは別のシリーズ。向こうは中国で制作されたもので、原作に忠実とのこと。そっちも観てみたい。

 でNetflix版であるが、登場人物名と人種が原作と違う。というか人物によっては性別まで違ったりするのではじめは混乱したが、観ているうちに慣れた。原作で2部から登場する主要キャストや3部から登場するキャストまで最初から配置され、むしろ物語はスピーディに展開するからこういう解釈もよいなと思った。原作厨からすると不満かもしれない。

 このシーズンは原作でいう第一部が終わったところ。この先の第二部、第三部のドラマ制作を切望するのだが、果たしてどうだろう。多くの人が観てくれれば制作続行の後押しになるのでぜひ観てください。

 「三体」についてよく聞かれるのはその長さ。この物語は上にも書いたように三部構成だ。単行本では一部が一巻、二、三部が各上下巻の2巻づつ(三部作で全5巻)。他に「三体0 球状閃電」という前日譚と「三体X 観想之宙」があるが、まずは3部作だけ読めばいい。

 特にこの「三体X」は作家が違う。原作ファンがネットに書いた後日譚を作者、劉慈欣の担当編集が気に入り、作家に許可を取って出版したという二次創作。あまり日本じゃ聞いたことのない出版形態だ。大陸的といえば大陸的。

 ネット民的な思考や考察、そして表現が散りばめられている。物語を通して三体側のメッセンジャーとして登場する「智子」の造形は日本の某AV女優をモデルにしているとか。読んでいてなんだか肩透かし気味にもなったが、ストーリー自体は面白い。

 とにかく昨年暮れからずっと三体ユニバースにハマっている。原作、ドラマも両方楽しんだ人が周りにいないのが残念。完走者で集まりあれこれ話をするのも面白そうだ。

 

 

 

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