千葉県松戸市、馬橋駅近くに、1921年創業、“馬橋の名灸”土屋灸術院はあります。
お灸一筋、わざわざ地方から鍼灸師の方が学びにくることもあるという、先々代から受け継がれてきた土屋の灸。その技に救われてきた患者さんも100年の歴史の中で子、孫になり、人づてに評判が広がり、たくさんの方に愛されながら続いてきた灸術院です。
その歴史のなかでもこれといった販促、集客はしておらず、強いていうならば先々代の時代、自ら彫った木版を家族総出で手刷りしていたというチラシくらいなもので。それでも人が途切れることのない強固な事業です。

 

そんな馬橋の名灸、100周年の節目を超えたタイミングということもあり、改めてアイデンティティの視覚的な確認として、長い付き合いの患者さん、お客さまとの関係の媒介として初めてロゴをはじめCI・VIの整理に取りかかるということで、お手伝いさせていただいています。
患者さんとの向き合い方はそのまま土屋灸術院の経営哲学や理念とリンクしていて、今後の発展のために変えるべき点はマインド、行動の面ではありそうもないので、大切な部分を損ねることなくビジュアルにのせかえていく作業です。

 

長い付き合いの患者さんたちに違和感なく親しんでもらえると同時に、背負う技術力や伝統に見合ったものであるように。
一方で全く土屋灸術院を知らない人たちに広く知ってもらうことや何屋さんかわからない状態でロゴやビジュアルを見られることへの対応の優先度は次点に移し低くなります。このあたりの優先度の調整や事業の状態との照らし合わせが大切だと思います。

 

 

 

 

 

幸い、過去のロゴや紋はなくとも、先々代が手彫りしたチラシの木版や手書きの灸術指南書といった、アイデンティティを具現化したようなものが土屋灸術院にはたくさん残っていました。それらを活かしながらいくつものアイデアを比べ、百年の名灸を背負うに足ると思ってもらえるものをつくりました。

 

 

 

 

カードやファサード、ホームページなどVIを整えていく作業は続きますが、さまざまな状況を鑑み、すべてをがらっと急いで実装する必要性はそれほどないので、少しずつ、付き合いの深いの患者さんたちにも慣れていただきながら、長い目で整理と刷新を進めていきます。

 

これまでの100年と変わらない価値が次の100年続くように、歩調を合わせてお手伝いしていきたいと思います。
身体のさまざまな症状を改善する土屋の灸、気になった方は一度調べてみてください。

 

 

 

 

 

このプロセスやロジックのところを最初つらつらと書いていたら半分くらいで3,000字を超えていたのでそっとメモ帳に封印。本でも出すような世界線に入ったときには出番があるだろうと思っておくようにします。毎案件そういうのある。

 

 

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