10月5日まで六本木の小山登美夫ギャラリーにてシュテファン・バルケンホーン展が開催されている。彼の日本での初個展は2005年の大阪国立国際美術館と東京オペラシティーギャラリーだったがその後2007年に当時は清澄にあった小山登美夫ギャラリーで個展を開催、2011年にも京都にあった小山登美夫ギャラリーにて展覧会を開催し今回が8年ぶりの個展となる。このドイツ人の彫刻家は世界中で展覧会を開催し作品も世界中の美術館に収蔵されている。木の塊から人物を荒く削り出す彫刻で知られるがブロンズに着色した作品もある。削り出され着色された人物たちは無表情のようなまたは見るものによってすべての表情になりうるような絶妙な存在感を放つ。今回も大小様々な人物を丸太から立体的に削り出した作品や木の板を削ったレリーフ的な肖像画など様々な新作を披露していて見応えがあった。
「生き生きとしているか」が制作の重要点だそうだ。
こちらはブロンズに着色した立像でかなり大きい。
どんな表情にも成りうるような独特の表情の女性。
まるでラフスケッチのように木を削って人物像を描く。
木の板を削って掘り出されたどこにでもいそうな女性像だ。
ミスターエヴリマンと名付けられる人物たちの像。
台座になっている木も含めて丸ごと削り出すという手法だ。
これもかなり大きな丸太から削り出された立像である。