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BLOG - 猿渡大輔(グラフィックデザイナー)

リトリート

 

先日、1週間くらい使って、東京から出雲、尾道、大阪、京都をまわって東京へ帰る2,000kmくらいの車旅(?)をしました。ひとりです。最初に出雲に行くこと以外はノープランで、青山での仕事に間に合うように東京に戻ることだけが決まりごと。同じ長距離移動でも、出張ではないもの。
とはいえ仕事も持っていってるからいま風に言えばワーケーションか。

 

飛行機や新幹線で行くのと違って、エンジンの力を借りているとはいえ”自分の力で移動した”感があるのが車の旅。用賀のインターから出雲までだと途中の休憩も挟みながら10時間超、歌も散々歌うし窓を開けて「気持ちいい〜」みたいなこともするし、かと思えば急に仕事のことを思いつめたりもする、でもトータルではなんか整理されている、運転中の時間は、自分にとってはそういう瞑想のような時間でもあります。

 

何より、とにかく自分の車の運転席が好き。自分の車というものにはえも言われぬ良さがあるわけで、運転席に座ればそれで機嫌良好、エンジンの機嫌もよければこちらもなお機嫌よし、だから脳内の気持ちいい系の物質の分泌具合はいいに決まっているのです

 

 

↑沼津からノンストップで岡山まできたときの。たぶん勝央SA

 

車中泊で繋いでいくこともありますが今回は極力、いってみたいところの宿をちゃんととる(行き当たりばったりだけど)ことにして、毎朝その晩の到着地を決めて宿をブッキング。
いまはやっぱりコロナ禍だし、都内ナンバーだし、地方都市ではコロナの捉え方もまた違うとも言うし、いつもよりも余計によそ者感を感じながらの旅。ゆえに非日常感が増して、すこしピリッとして、心と脳が澄んでいく運動になる部分もあり。

 

 

運転席に座ってこの景色が目の前に現れるたびに自分は機嫌よくなれる。たぶん尻の形に沈んだまま反発力失ってるシート、目をつぶってても握れるレバーの類、におい、音の調子、そういう”自分の体の一部”感はカーシェアでは味わえないものだと思う(この車はまだ乗って3年だけど)

 

 

せっかく写真もたくさんあるので追ってちょっとずつ道中のことでも書いていきたいと思いますが、今回は後日談のほうを。


京都から東京まで一気に走ってきて東名の最後の料金所に差し掛かり、ちょうど夕日を背にして達成感いっぱいになっていたとき、iPhoneの画面にちらっと見えた「アンプラグド届いてますよ〜」というGORDON MILLERメンバーからのメッセージ通知。今回も取り上げていただいているので、それでお送りいただいたのが事務所に届いてるということのよう。疲れてるけどもうドライバーズハイ(というものはあるのか?)なので行っちゃおう、ということでその足で事務所に向かい、開いた『HOUYHNHNM Unplugged』。

 

潔く柏田テツヲさんの迫力ある写真一面でいったGORDON MILLERのビジュアルを見て、やっぱりこのときのルックは良いな〜、などと思いながらぱらぱらいって、
リトリートに関するページを開く、その最初のページ。

 

 

 

 

いま帰ってきたこの数日間は、どうやら、つまるところ、こういうことらしい、と思いました。ズバッ、て感じ。こういう歯切れの良い言葉をポンっと出してみたい。
この文に沿って言えば、今回、2,000kmの移動がもたらすアイデアと心と体を癒す非日常への逃避を、くれたのが自分の車なのでした。

 

 

そういうわけでロードトリップは素敵、車でいける我らが日本のあちこちは素敵、
アンプラグドは今回も気付きに満ちていて素敵、そんな後日談でしたとさ。

 

 

ちなみに、アンプラグドの中でGORDON MILLER MOTORSも紹介していただいているのでご覧ください。日本中カジュアルに走り回るのにはうってつけでしょう。小牟田さん、ありがとうございました。

 

 

ひとりなので記念写真の代わりに。これは尾道についたとき。カメラはようやく使い勝手がわかってきた、去年亡くなった祖父から受け継いだアサヒペンタックスKX。祖父は旅好きだったのできっとこんなもんじゃない距離をこのカメラはすでに旅しているはず

 

 

後部座席は常にこう。最初の数日間はとあるカタログの入稿を控えていて、しょっちゅう車をとめてパソコン開いてた。これでもリトリートというのかは、知らない

 

 

 

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