ロバート・キャンベルが著した「井上陽水英訳詩集」という本がある。井上陽水の作品から50曲を厳選し、文字通り英訳しながら解説したものだ。
あるニュースレターにこの本のことが書いてあったので気になって買ったのだが、まだ積ん読状態で読めていない。
そのニュースレターに「傘がない」のタイトルを「I’ve got no ubrella」としたところ、本人からそれは違うと言われたそうだ。
この曲の中の傘は象徴で「平和」や「優しさ」を暗喩したものだという。だからオレの傘ではなく、人類や人間の傘であると。だからタイトルはNo umbrellaにしてくれと要請されたとある。
日本語は主語がなくてもあいまいでも通じるが、英語は主語がないと文にならない。しかしそういうあいまいをふくらみのある多層的なものとして嫌いではないとロバートさんがいうのだが、しかしそのあいまいに翻弄されていく様が面白いとあった。
いやあ、これは読まざるを得ないではないか。ということで買ったのだ。
これまで「傘がない」の傘がそういう喩えであるとは知らなかった。
実はぼくも昨日からずっと陽水さんの歌詞ではないが、探し物をしている。カバンの中も机の中も探したけれど見つからない。
結構気に入って大切に扱ってたんだけどなあ。
Totesの折りたたみ傘。
酔っ払ってどっかのレストランに置き忘れたのだろう。