銀座にある資生堂ギャラリーにて第14回「shiseido art egg」が開催されている。「新しい美の発見と創造」という理念のもと活動を続ける資生堂ギャラリーのアートによるイノベーションを目指すための公募展だ。公募の際に作家は活動履歴をまとめたポートフォリオと資生堂ギャラリーでの展示プランを提出する。見事に選ばれた作家は資生堂ギャラリーでの通常の企画展と同様に担当キュレーターや専門スタッフと話し合いを重ねて３週間に渡る展覧会を作り上げる。今回選出された３人の作家は西太志、橋本晶子、藤田クレアの３人で10月2日の西太志の展覧会を皮切りに３週間づつ展覧会を開催していく。今回は西太志の展覧会を見てきたがこの若い作家の才能には驚いた。会場にぴったりの作品サイズやレイアウト、キャンバスの貼り方、奥の制作現場を模したエリアのアイデアなど素晴らしかったが何よりその絵画作品が圧巻だった。絵には独特の物語があるようでそれも大変に興味深いが描くテクニックの独創性と表現力の力強さには目を見張るものがある。将来がとても楽しみな作家の出現であると感じた。
