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BLOG - 蔡 俊行(フイナム発行人)

醜悪になる都市

 先週末、池袋と新宿で立て続けに打ち合わせがあったので、久しぶりに山手線を利用した。

 渋谷から原宿の間に視線を圧迫する施設が、完成しつつある。この宮下公園の商業施設はそろそろオープンだ。渋谷の開発は、どこまで都市って醜悪になれるのかを競うコンテストなのだろうか。

 狭い土地に、無理な地形に、大きな箱ものを作って、そこに人を集めて経済活動をさせる。計画時にはいまのコロナの状況なんて考えつきもしなかっただろうが、そもそも時代に逆行していると言わざるを得ない。

 外国の都市がいいとかそういう比較論以前の問題だ。

 環境問題、持続可能な社会というコンセプトはすっかり抜け落ち、短期的な経済効率性であらゆることが進められている。都市をグランドデザインする思想がさっぱりない。

 若者の街から、大人の街に、というのがコンセプトなんだろうが、大人の自分からするとこんな街、誰が散歩したいと思うのだろうか。まったくわからない。

 コロナって、自然界からこの文明社会に対する仕返しのようなもので。自然破壊をする人類に対しての、バランス。もうすこし我々は自然に対して謙虚に生きなきゃと、九州地方の大雨やその他近年身近で起こっている自然災害を思い出すたび思う。

 次のアメリカの大統領選の民主党代表である、バイデンさんは、政策の第一に環境問題を挙げているようですね。トランプが再選されなければ、アメリカ、もちろん日本もガラッと潮目が変わる。いまから準備しておかないと。

 

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