編集部の村松です。
いま、3シーズンぶりにパリメンズコレクションの取材に来ています。振り返ると、前回は2024年6月で、その時はドリス・ヴァン・ノッテンのデザイナーとしての最後のショーや、ファレル・ウィリアムスによる〈ルイ・ヴィトン〉の2シーズン目となるコレクションの発表がありました。
そこから時は流れ、パリモードは新たな局面を迎えています。名だたる世界的なブランドの指揮者たちが次々変わるなかで、その流れは日本のブランドにも波及しているのかもしれません。昨年の〈kolor〉のデザイナー交代に続いて、先日〈ホワイトマウンテニアリング〉からデザイナー退任の発表がありました。そして、〈ファセッタズム〉は一時的にブランドを休止。
気づくと、プレタポルテ(既製服)のパリコレクションがはじまってから半世紀以上経ちます。パリという、ファッションの潮流をつくってきた特別な舞台で、これまで数え切れないデザイナーが腕を振るってきたわけですが、ここまで短い期間に集中した交代劇は稀です。そんな状況下で開かれたファッションウィークに自分が身を置くなかで何が見えてくるのか。このブログに綴っていきますので最後までお付き合いください。
2026-27年秋冬シーズンとなる今回、まずチェックしたのは〈オーラリー〉のショーです。その舞台は1937年に建てられた「人類博物館」。2階の広々したスペースに柔らかなベージュ色の絨毯を敷いて行われました。

ランウェーで特に目を引いたのが、コンパクトな短丈のジャケットにややゆったりとしたボトムを合わせたスタイル。そのジャケットはワーク、ミリタリー、アウトドア、レザーなど異なるテイストのものをラインナップ。シルエットがとても新鮮で、これからファッションの流れのひとつになりそうな予感です。
そして、クラシック&トラッドな服や素材感をベースにしながらも、シルエットやカラーリングでモダンに見せているところはさすが。ブランドのデザイン哲学が深化していることを感じさせました。









続いて、訪れたのは〈キディル〉のショー会場。その入り口に向かう途中で視線を上げると、ライトアップされたエッフェル塔が見えました。

コレクションは少年性や少女性を感じさせる愛らしい人物像に、パンクといういい意味での毒っけが加わったスタイルを提案。アレンジの効いた〈アルファ インダストリーズ〉のMA-1や〈アンブロ〉のセットアップもその世界観を形づくる要素に。インビテーションにあった「HEAVEN」の言葉が示すとおり、天使を思わせる羽をつけたモデルが登場し、フィナーレを迎えました。







その他、初日に訪れたのは〈ヴェイランス〉と〈ECCO.Kollektive〉のショールームです。
自然と都会の調和をイメージしたという造作で会場を演出したのは〈ヴェイランス〉。ラックに掛かった新作のなかには、このブランドにしては珍しいラガーシャツもありました。「帝人フロンティア」社の機能素材「オクタ®️」「ソロテックス®️」を掛け合わせるという、他では見たことのない素材使いも特徴です。

一方の〈ECCO.Kollektive〉は〈ホワイトマウンテニアリング〉の相澤陽介、クレイグ・グリーン、ナターシャ・ランセイ・リーバイをゲストデザイナーに迎えたスニーカーのコレクションを発表。三者三様のデザインは見ていて興味深く、〈エコー〉の新たな一面を知ることができました。


上2点:相澤陽介(ホワイトマウンテニアリング)

クレイグ・グリーン

ナターシャ・ランセイ・リーバイ