BLOG - 蔡 俊行(フイナム発行人)

ここだけの話ーその3 バイバイ、アメリカ

 長らくご無沙汰しました。ちょっと夏季休暇を取っておりまして。

 その間に配信された例の「ここだけの話」を貼り付けます。

 

先日日経新聞に興味深い記事を見つけた。

コカコーラグッズを集めている人だ。こ方は下山好誼さん。アパレル会社「ジョイマーク・デザイン」創業者だ。ブランド名「ボートハウス」、「キャプテンサンタ」と言った方が通りがいいかもしれない。

47年生まれ氏にとってアメリカは憧れ的。サーフィンや60年代にアメリカアイビーリーグで流行っていた服装をアレンジしたファッションに影響を受けたという。それで会社を立ち上げた。

80年代、「ボートハウス」トレーナー(スエット)は、若者たち一大ブームになり、青山店舗には行列ができた。現代に続く、並んで服を買うこと先駆けである。

アメリカに憧憬を抱いていた先達は多い。ビームス設楽さんもインタビューなどでよく語っているし、70年代、80年代にファッションブランドやお店を立ち上げた人で影響を受けなかったという人はいない。

中曽根信一さんもそひとり。

ぼく少し上先輩になる。いまinstagramと雑誌「Begin」で「勝手に思っていること」というタイトルで連載をしている。アメカジショップ「バックドロップ」からキャリアをスタートさせ、ちに「ラブラドール・リトリーバー」を立ち上げ渋カジ流れを作った。どっぷりアメリカにハマり、古着、当時は日本で手に入らなかったラルフローレンアイテム、あるいはデッドストックスニーカーに目をつけ、アメリカ中を縦横無尽に駆け回った冒険譚である。

ファッションではパリやミラノも先進都市。しかしアメリカは別格なである。

ぼく自身もアメリカに感化されてしまった世代ひとり。先輩たちは映画やTVドラマから影響受けたというが、我々世代にとっては雑誌「POPEYE」影響が強い。編集者やライターがアメリカに飛び、現地で見て聞いたネタをそまま記事にするという勢いに飲み込まれた。

戦後、敵国であったアメリカをこんなに好きにさせるなんて優れた工作員でも難しい。ここだけの話、マガジンハウス木滑さん(故人)はCIAだったなんて噂もあった。陰謀論の類であるが。

ともかくアメリカ文化は日本ファッション、カルチャー界隅々まで浸透している。

ライフスタイルに関するビジネスで日本は他アジア先頭を走ってきたが、それに追いつけ追い越しているが韓国である。

韓国では1987年民主化宣言まで、外国文化に寄り添うは御法度とされており、日本歌やドラマなどが解禁されたは2000年代に入ってから。なで戦後80年にわたる日本ようなナラティブがない。現にバリ島で聞いただが、サーフィンしている年配人は日本人だとすぐわかるらしい。韓国はサーフィンブームが根付いて日が浅い。

アメリカにアメカジなど文化を逆輸入するくらい勢いで発展してきたが、こ先どうなるだろう。

トランプ暴挙や支離滅裂に辟易している若い人がアメリカフォロワーになるだろうか。

時代は変わった。古き良きアメリカに憧憬を抱く若い人は、もう世界に何人もいないかもしれない。

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