昨年から「グローブスペックス」で紹介を始めた、ブラジルの新しいアイウェアブランド「LAPIMA」。他のアイウェアブランドには見られない独自の世界観と作り込みに惹かれて取り扱いを決めました。またブラジルという南米の国のデザインを扱うこと自体にも非常に関心がありました! 自然、文化、建築、音楽などブラジルの多面的な魅力をこよなく愛するデザイナーのGustavoと仕事上のパートナーであり彼の妻でもあるGiselaは、「LAPIMA」を通じてブラジルへの愛を表現しています。ファッションの世界にいたGustavoはより彫刻のように三次元的な手法での表現を目指した結果、立体的な仕様のアイウェア作りに行き着いたそうです。

右:デザイナーのGustavo 左:パートナーのGisela
昨年の春先にミラノで行われた国際的なメガネの展示会「MIDO」で初めて「LAPIMA」の展示ブースを訪ねた際に、アイウェアだけでなくテーマとなっているブラジルの風景写真や展示物での世界観の表現に一目惚れしました。言葉ではなく、デザインとそのインスピレーションソースとなっている画像などをとおして「LAPIMA」ワールドを120%表現していました。
「LAPIMA」のデザイナーであるGustavoは、彫刻のような立体的なデザインをアイウェアで表現する際、ブラジル国内を始め、ヨーロッパでも自分が望む形にできる工房を探しましたが、「コストが高くなり過ぎる」「今まで誰もそのようなアイウェア作りはしていない」などの理由で断られてばかりでした。
自分のデザインを形にしてくれる工房が見つからない中、たまたまブラジルで長らくメガネ製造に関わってきた職人に出会い製造の緒を見つけました。この出会いが「LAPIMA」を実現させた大きな鍵だったのです。既存の工場で「LAPIMA」の構想を進めた場合には、おそらく多くの妥協を強いられ、思い描いていた通りには作れなかったでしょう。あまりにも普通のメガネの製造の工程とは異なるものだったので。ブラジルで知り合った熟練の職人の助言を元に、自社の工房を作ることになったのです。
多くのブランドはデザインを起こした後、その製造に適した工場を探すことになりますが、製造方法があまりにも特殊な場合には自社工房を立ち上げて製造するブランドがごく少数あります。
彫刻のような「LAPIMA」の立体的なメガネ作りは、それまでに例がないだけに自社で独自の製造ラインを立ち上げることでしか実現できなかったのです。でも、だからこそ自社工房から作られた「LAPIMA」は唯一無二の作り込みが可能となったのです。

サンパウロにある「LAPIMA」の自社工房。
GustavoとGiselaはこよなくブラジルを愛しています。ブラジルの雄大な自然、ボサノバなどの音楽、ゆったりとした時の流れと時間の過ごし方、休日の過ごし方、美しいビーチやダイビングスポットなど。そういった、夫妻が愛するブラジルの様々なモノやコトからインスピレーションを受け、「LAPIMA」のコレクションデザインは生まれます。また、そのコレクションのリリースの際には、デザインの元となったインスピレーション源を写真に収めて毎回一緒に発表しています。「LAPIMA」はこれらの画像などが素晴らしく、販促物のようには感じられず、毎回のコレクション発表はアイウェアとイメージ画像がセットになっている感があります。言葉でコンセプトを伝える以上に見ただけで視覚的に理解でき、とても惹かれます。
他のブランドも毎シーズンの発表時にイメージ画像を作っている例はありますが、「LAPIMA」はそれらの画像もアイウェアのデザインと同じくらいに力を入れて作成しています。昨春、初めてミラノの展示会で「LAPIMA」を見た際に一目惚れしたのは、アイウェアのデザインと同じくらい力強く訴えかけてくるテーマの画像と一対になった世界観でした。日本では目にしないようなブラジルの雄大な自然や、ゆったりとした時の流れを伝える美しいビーチの様子は、コレクションと一緒に「LAPIMA」の魅力を伝えます。
そのような新ブランド「LAPIMA」を昨年「グローブスペックス」で扱ってきてお客様の感触も良かったため、今春から日本代理店となり4月に日本デビューのローンチイベントを開催しました。昨年、ミラノとパリの展示会で「LAPIMA」の世界観の伝え方を学んだので、日本デビューもできるだけ「LAPIMA」の展示会で見た、伝え方に沿う会場づくりにしました。

サンパウロにある「LAPIMA」の直営店。
ブラジル・サンパウロにある「LAPIMA」の直営店は緑に縁取られたようなウィンドウなのですが、それに近いイメージのスペースが見つかり、そこで行いました。パリやミラノでの「LAPIMA」の展示会ではデザインのイメージとなった植物の葉を鉢植えでディスプレイしていましたが、それに近い植物を空中にディスプレイし、「LAPIMA」のインスピレーションソースとなったブラジルの自然やその他の要素も画像でディスプレイし、「LAPIMA」がそうしたように、言葉以上に視覚から世界観が伝わるようにしました。「LAPIMA」を伝えるための理想的な空間づくりができ、来日したGustavoとGiselaも大変喜んでくれました。

「LAPIMA」の直営店をイメージし、今年4月に行った日本正式デビューのイベントの様子。
「LAPIMA」は彫刻のような立体的な表現方法でデザインされているため、他のアイウェアに比べてボリューム感と存在感があるので、その点、他にない魅力があるものの、どこまでそれが日本で受け入れられるのかは未知数でした。アート、ファッション、デザインに関心が強い方々など少し限定的な受け入れになるのか…。
欧米ではだいぶ人気が高く、Lady GAGA、Cate Blanchet、Katy Perry、Erykah Badu、Anne Hathaway、LeBron James、Harry Styles、Andre 3000など、錚々たる人たちが「LAPIMA」を愛用しています!

ローンチイベントで「LAPIMA」を試して、楽しむ皆さん。
先日開いたローンチイベントでは様々な方々が来場されて「LAPIMA」を試されましたが、実際とてもよく似合い、皆さんにデザインを気に入ってもらえたと思います。その翌週開催した定例の展示会では、「LAPIMA」に注目した多くのバイヤーやプレスの関係者に、パーソナルオーダーを入れてもらいました。
これがローンチイベントの様子です。
また、会場内には人気イラストレーター、竹内俊太郎さんが中に入ったフォトブースが設置され、「LAPIMA」を掛けた似顔絵のプレゼントも行いました。
皆さん、とても楽しそうですね! また「LAPIMA」のアイウェアには人をハッピーにする効果もあるようです。掛ける人をとてもオシャレに見せてくれるブランドでもあります。まだ日本で発表したばかりで、まだまだこれからのブランドです。
ローンチ企画にご尽力頂きました佐藤さん、小塚さん、大変ありがとうございました!
これからがとても楽しみな「LAPIMA」。GustavoとGiselaの創作に期待しています!