BLOG - 蔡 俊行(フイナム発行人)

オーディオマニア

 この週末、今シーズン最後の雪山に臨もうと準備をしていた。しかしこの陽気だ。しかも天気が下り坂。断念するか。

 去年3月は暖かくて桜が早く咲くとの予報だったが後半寒くなり、だいたい例年通りの開花となった。なので今年もそうかとたかを括っていたらこうだ。まあ来週あたりは天気もぐずつき冷えるようだが、この2〜3日の暖かさで我が社の敷地内の桜もすでに2~3分先。この気温が続けばこの土日に満開になりそうだ。

 毎年毎年飽きもせず花見をしているが、昔は夜になると一気に冷えてダウンジャケットが必要だった。しかし近年は花見の季節でもそこまで気温が下がらない。ダウンを着て、簡易ストーブをつけて熱燗飲むなんてことはもはやない。

 なんとなくいろんな環境がずれているような気がする。まあこれだけ世界人口が増えて資源を消費しているのだから仕方がない。利便な生活を放棄して原始時代に逆行するなんてことはなかなか難しい。自分自身、ラディカルで急進的な考えを持つ方だが、夏はクーラーがないと生きていけないし、冬はぬくぬくしたい。

 こういうことを考えると決まって頭に浮かぶジョークがある。

 極めつきのオーディオマニアの話である。

 こういう人は本体機器も去ることながら、コード類、あるいは電源をどこから引くか、あるいは電気のきている電柱まで注意を払うらしい。それが微細なノイズの元になるからだ。そしてオーディオルームのセッティングにも気を配る。スピーカーの配置、その置台の素材や重さ、壁や天井の素材、リスニングチェアの形状、資材についても。なんせ音を吸収したり反射したりするからだ。

 そして最後に完璧なセッティングに思い至る。人間の体こそ良音を吸収したり反響させている諸悪の元ではないかと。そして自分は部屋の外に出て、部屋の中で音を鳴らしながら至高の気分を味わう。

 環境やってる人になんか通じるなあと思うわけです。

 

 

 

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